広報誌はまちに恋してもらうラブレター 地域ブロガーの会2017Summer #地域ブログ

9/3に開催された地域ブロガーの会【2017Summer】に参加してきました。その中でも埼玉県三芳町広報の佐久間さんのセッション「広報はラブレター まちのFAN=FUNを増やす戦略とは」がとても印象的だったので、メモしておきます。


地域ブログやサイトを運営している方がそのノウハウ等を共有する場「地域ブロガーの会」ですが、今回は日曜開催ということもあって、自治体関係の方も多数参加されていました。


佐久間さんも地域ブロガーではなく自治体広報の方ですが、その活躍は自治体関係者の中ではとても有名な方らしいですね。


以下、意訳かつ話の順どおりじゃないです。


広報誌がマンションのゴミ箱に捨てられているのを見て「読まれない愛のない広報誌は税金の無駄」と感じたのがきっかけ。


町長の広報やりたい職員公募に応募し、「日本一の広報作ります」と約束。


当時の広報誌の問題は、ダサい、2色刷りで地味、読みにくい、写真が記録写真などで手に取られないこと。
委託をやめて全部自分で行い、職員の理解を得て協力を得ることで、予算を上げずにカラー化を実現。


Indesignなどを使って自分で紙面を作成。校正なども効率的に。


予算を上げないどころか、約半分に削減。


広報コンクールにも何度も入選し、内閣総理大臣賞も。


まず手に取り開いてもらうことを考え、若い人にターゲット。手に取りたくなる表紙に。
年長者からは不満も出たが、購読者数は減っていない。
若者が購読してくれることで全体数が増える。


直感的に惹きつけることを重視。


写真を多用し、少ない文字数で要点を絞ることを心がけている。


写真はフォトプロップスなどの小道具を準備して、三芳だと分かる写真や記録写真じゃない寄った写真を撮っている。


写真撮影も自分で。カメラなども自前。


三芳町でなければ作れない特集や読む価値や意味のある内容で、住民の行動を変容。


住民自身がPRする取り組みも。


見出しが重要。ニュースのヘッドラインのように要約して分かるものを。


若い人は電話をしないので、ARやQRを利用。


紙面の写真からARで動画撮影し、動画をタップすれば関連サイトに移動する。


QRでサイトに誘導し、より深い情報発信も。
高齢者がスマホをもってないからやらないのではなく、記事のターゲットを絞って、ターゲットに届く手段で。


カタポケというアプリを使って多言語対応。インバウンドも考慮。


このような読む側(住民)の目線で、読んででもらう工夫を凝らす。
ちゃんと読んでもらうことで、無駄な問い合わせが減り、自治体の仕事の効率化につながる。


創意工夫も大切。予算がないから、どうせ無理とできない理由を考えるのでなく、できる方法を考える。


広報誌以外にも予算0で様々な取り組みを実現。


広報大使もダメ元で事務所に企画書を持って直談判した結果、全面協力が得られた。


三芳町出身の吉澤ひとみさんが広報大使となったが、そのファンに三芳町を知ってもらうきっかけに。


そのファンにも参加してもらって三芳町をPR。


その他、庁舎ラッピング広告や


婚姻届などで


企業とコラボ


代理店に任せず自主企画を多数実現

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もちろん三芳町の魅力を見つけ、発信する努力も。


欠点に見えることも視点を変えれば魅力に。


まちを楽しくする当事者になれているか


まちのために自らすすんでやる住民を


そのために必要なのはまちに本気に「恋」をすること


町民に誇りを、町外の人には憧れを


まちのFAN=FUNが増える広報づくり=まちづくり


広報はラブレター 想いを届けて恋してもらうもの。

自治体の広報に限らず、あらゆる方に参考になるものの考え方や行動じゃないでしょうか。


このあとは、江東区の地域ブログ、清澄白河ガイドI LOVE 亀戸とよすとの3者のクローストークがありました。


清澄白河ガイド
引っ越してきて街が素敵なので、街の外の人に知ってもらいたいと始めたのがきっかけ
3年前ブルーボトルコーヒーで各種メディアが紹介したのをきっかけに意義を見失う
街の人にアプローチしよう、住んでいる人がこの街良いなとなるようにしたい
街に住んでいる人に着目し、トークイベントなども開催
人とのつながりで広がる
神輿を特集することで、新しい人が参加
Facebook Liveは表示されやすい、いいねが上がりやすい
新しく住み始めている人への発信したい
昔からやっているお店の人などにインタビューする


I LOVE 亀戸
亀戸梅屋敷の館長になったことで、街を発信したいと思ったが、行政のしがらみで発信できないことが多かった
住民主体で行政に勝つメディアを作ろうと立ち上げた
亀戸は両津勘吉の亀有と間違えられることが多い
街の人がブライドを持てていない、魅力に知らんぷりしている
街が好きで人に伝えたい
毎日行くことで変だと気付くことがあるが、推測では書かない
サンストリートの閉鎖は発表されなかったが、変なことに気付き、いつまで、次どうなるというのは取材を行った
街の人からお金をもらうのではなく、講演費や大手企業などの外貨を稼ぎ街へ還元することを考えている
Facebookグループページで地域の人が自発的に発信してくれる、守ってくれる
事件事故は書かない
病院の良し悪し、お店の美味しいまずいなどの主観も書かない、反論が来るし、素人くさくなる
人でなくメディアとしての立ち位置
今後は、特典を提供してくれるお店をPRすることなどで支援したい

この後は懇親会。
ライトニングトークも面白かったですね。
さらに二次会にも参加させていただきました。自治体の方が多く参加されていて色々内部の話を聞かせて頂きとても興味深かったです。

参加者の皆様、ありがとうございました。

saya: