すみだファンCLUBでの伝統工芸体験の今年度最終回は、菓子遍路 一哲の酒井哲治さんによる「生練りきり和菓子制作体験」 。和菓子は水分量40%以上が「生菓子」、4.5%以下が「干菓子」、その間が「半生菓子」に分類される。さらに生菓子で日本の四季・花鳥風月を表現した上等のものを上生菓子と言うそう。今回は、練り切餡(白餡に求肥餅で粘性を加えたもの)を使って、上生菓子の「バラ」と「福梅」を作る体験を行いました。
まずは酒井哲治さんから作り方のレクチャーがありました。
上生「福梅」
材料は1個あたり、ピンク練り切餡 20g、白練り切餡 10g、小豆こし餡 15g
ピンク練り切餡と白餡を4cmくらいの棒状にして、指で伸ばしてぼかします
丸く広げて小豆こし餡を包みます
梅の花びらの型をつけます
シベの押し棒でシベの型をつけます
梅の型で切り出した花びらをのせて、シベの押し棒を押して、梅の花を表現します。
上生「バラ」
材料は1個あたり、紅色練り切餡 32g、白餡 13g
白餡は半球状にし、紅色練り切餡は、大、小それぞれ3つに分けます(大小は2:1の割合)
紅色練り切餡を親指・人差し指で擦って、花びらの形状にします(あまりきれいにしない方が花びらっぽくなります)
小さい花びらを白餡の周りに配置し、さらに大きな花びらを周りに配置して、バラを見立てます
和菓子制作体験
作り方を教わった後は実際に制作します。手が乾いたり、汗をかいたりするとうまく作れないので、布巾で手を拭きながら、さらに乾燥も速いので手早くつくらないといけないのが結構難しいです。
手のひらを使って形を整えます。
なんとか作ることができました。形が変でも自分で作ると愛着が湧きますね。
生菓子なので日持ちはしないため、早速家族と食べましたが美味しいですね。
菓子遍路一哲 酒井哲治さん
酒井哲治さんは高知県室戸岬出身。専門学校で多くの資格を取り、和菓子教師を20年ほど務め、東向島に「菓子遍路一哲」を創業。和菓子に関する色々な話を教えていただきました。以下はその一部です。
- 和菓子の美意識は地域や用途によって大きく異なる
- 下町では色が濃く写実的な和菓子が好まれる一方、山の手や茶席では抽象的で上品な薄めの色が好まれる
- 京都では写実的ではない、よりシンプルな形が好まれる傾向がある
- 松竹梅は縁起物として使われ、鶴亀が加わると「蓬莱山」という呼び方になる
- 「雪月花」は世の中で最も美しいとされるものを表す
- 季節を表現するために和菓子の色などを変えていく
- 洋菓子とは明治以降に海外から伝わったものを指し、江戸時代よりも前に伝わったカステラなどは和菓子になる
- ドラえもんの影響でどら焼きが海外に広まりつつある
お土産に、菓子遍路 一哲さんのどら焼きをいただきました。ありがとうございます。
菓子遍路 一哲では、かりんとう饅頭、長崎カステラと台湾カステラの融合という一哲カステラ、寺島なす(東向島付近の伝統的ななす)の甘露煮を加えた寺島なす最中「なすがまま」になどユニークな商品を開発・販売されているそうです。ぜひお店に伺ってみたいですね。