ミラノEXPO カザフスタン館、UAE館、ドイツ館、イスラエル館など #ユーレイル

「ミラノ国際博覧会(EXPO Milano 2015)」訪問記の続きです。パビリオンゼロ、イタリア館、日本館などについては前の記事を御覧ください。
この記事はパビリオンのネタバレを含むので、ミラノ万博を予備知識無しに楽しみたいという方は読まないでね。

さすがに食をテーマにした万博だけあって、様々な国の料理が楽しめますが、どこも人が多かったりします。
やっぱりイタリアの料理を食べようと、イタリアの店が集まったフードコート「EATALY」でランチを頂きました。沢山のお店が並んでいるのとどんな料理か写真が貼ってあって分かりやすいです。

小さな店鋪ですが、注文するとその場で料理してくれました。

頂いたのは「Tagliolini di pasta fresca con funghi porcini（ポルチーニ茸とタリオリーニ生パスタ）」。平べったくて長いパスタがソースと絡み、ポルチーニ茸と合わさってとても美味しかったです。
ワインはスパークリングの赤を別のお店で注文しました。
色々な料理を食べ歩くのも良いかもしれませんね。

日本の万博では企業パビリオンが多かったように思いますが、ミラノ万博ではあまり見かけませんでした。イタリアの食品会社「FERRERO」のパビリオンは子供がちょっとしたアクティビティを楽しめるエリアになっていました。
FERREROは、若い人の運動を活性化させる取り組みを行っており、a href=”http://www.kinderplussport.com/en/expomilano2015″>Kinder+Sport Joy of Moving」というプロジェクトを行っているそう。

こちらは米をテーマにした展示。米を生産する国々の展示が集まっています。面白い展示方法ですね。
同じようなテーマ展示にチョコレートやコーヒー、フルーツと野菜、スパイスなどがありました。

その中でチョコレートテーマのエリアに。（スイーツがテーマの旅ですしね）
カカオの実はこんな風に樹の枝や幹になるそうです。

カカオの実を切るとこのような種子が出てきます。これがカカオ豆です。

カカオ豆を発酵・乾燥させて、ロースト(ROASTING)、微粒化(REFINING)、精錬(CONCHING)、充填(MOULDING)、包装(WRAPPING)して、チョコレートに。

ショコラティエ（チョコレート職人）によるチョコレート菓子製作の実演も。

さらに様々なチョコレート商品も売られていました。

ピザや乾電池なんかもチョコです。

ここまでが、ガイドツアー（ランチ除く）でしたが、この後は夜までフリー。
他の皆さんはホテルに戻ってスパなどを楽しまれたそうですが、私はせっかくなので、一人でEXPOに残ってちょっと見て回ることに。

「アラブ首長国連邦(UAE)館」。次のEXPO(登録博として)のドバイ EXPO2020が開催されるということで、力が入っていました。
40分待ちの長い行列ができていましたが、プレスパスがあると名刺を出すだけで並ばなくて良かったりします。

砂漠と水をイメージさせる道に並ぶスクリーンで、様々な情報が紹介されています。

建物の中に入ると巨大なスクリーンで、短編映画が上映されます。都会に住む女の子が過去砂漠だった世界にタイムスリップ、生きる難しさや水、ナツメヤシの大切さなどを実感するようなお話です。

そのストーリーの続きで今度は未来の話へ。

水の大切さから、エネルギー問題や都市のあり方、EXPO2020の紹介までなかなか魅せる演出で面白かったです。

独特な味がするアラビックコーヒーも試飲しました。

次は、「カザフスタン館」。未来のエネルギーをテーマにしたカザフスタンの首都アスタナで開催されるEXPO2017(認定博)に向けてこちらも力が入っており、かなりの行列です。

ステージではカザフスタンの踊りや歌などのパフォーマンスも行われていました。

まずは、カザフスタンの歴史が語られますが、その表現が砂絵。しかもその場で女性が描いている画が投影されています。
砂絵を上書きしながら、その文化やロシア、ソ連時代の歴史などを芸術的に表現し、短時間で伝わってきます。自然と拍手が起こりました。

次の展示室では、カザフスタンの特長である、馬やリンゴの原種、キャビア用のチョウザメの養殖などが紹介されていました。

馬乳の試飲。

最後は体感型の3D映像で、カザフスタンの自然を飛び回ったり、アスタナEXPOを見せたり。
なかなか面白い表現でとても印象に残るパビリオンでした。

イスラエル館。どんな国なのかよく知らないので入ってみました。

イタリア語のみのプレゼンはよく分かりませんでしたが、

イスラエル館では、国土の多くが砂漠で水が不足している国であるにも関わらず、研究と生産技術で豊かな農業国になったことを紹介していました。

ドイツ館。今回のツアーではドイツには行かないのでｗ

まずこのような厚紙を渡されます。

開くとほとんど何も書かれていません。

この紙をテーブルのライトのあたったところにかざすと、

様々な情報を見ることができるというものです。

紙を傾けてコンテンツを選んだり、

紙を上下させることで、時代を変えたりといった操作もできるようになっています。
ディスプレイで情報を見せるより、こういうインタラクションが入ることでより映像を見たくなりますね。
内容は食品、環境、健康などのソリューションについての映像や解説です。

最後は二人のミュージシャンによるショー。シンプルな音楽で観客を巻き込みながら陽気に盛り上げます。

先ほどの厚紙が楽器に早変わり。叩いたり、表面をなぞったりして、一緒に音楽を楽しみます。

ドイツ館では夕食も頂きました。
それほどお腹が減っていなかったので、ドイツの生ビールとスモークハムとピクルス、パンのプレートを頂きましたが、思った以上の量でした。

あたりが暮れかけてきたところで、夜行列車に間に合うようにホテルへ戻ります。夜になるとお祭りムードが高まって、あちこちでライトアップやパフォーマンス、パーティーが始まっているところに後ろ髪を引かれながら。

会場がとても広大で見て回るには１日では全然足りないミラノ万博ですが、かなり楽しめました。特に食や食料問題をテーマに、各国がどのように表現するかがかなり多様で興味深かったです。

取材協力
ユーレイルグループＧＩＥ
スイス政府観光局、モントルー・ヴヴェイ観光局
ベルギーフランダース政府観光局、オランダ政府観光局