KMCとは京大マイコンクラブ(Kyoto university Micro computer Club)のことです。大学時代所属していたKMCが設立40周年を迎えるということで記念イベントを開催。先週末、大阪出張のついでに京都にいたのは、OBとして「KMC 40th Anniversary Conference」に参加するためでした。
会場はロームシアター京都の会議室で、約150名もの参加者。現役部員の頑張りでとても盛大な会でした。
顧問の青木先生より挨拶
昔のトレーナー。今や5インチフロッピーディスクとかマイコンとか分かる人しかわからないです。
1977年5月にCEG(Computer Evolution Group)として設立し、その後KMCに改名。
1977年当時のPENELOPE、4800bpsの自作LAN「PLANET」、シンセサイザの自動演奏
就職してからの研究開発、家庭のLAN構成、武蔵野メディア研究所の取り組みなどのお話がありました。
KMC40周年を振り返る Part1 現在のKMCについて kebus
2010年以降の最近のKMCの状況を報告
・入部人数の増加
・例会講座が倍に
・部誌「独習KMC」を創刊
・コーディング大海を開催
・部室にプロジェクタ、サーキュレーター等を設置
・外部Webをリニューアル
・pepperが来て、NF、新歓などに活躍
・Slack導入
・HUE設置
・YAPCに参加、Larry Wallが名誉会員になる
・全学公認サークルになる
・Piet KMC上陸
・九州の人が遠隔入部
・倉庫や駐輪場を借りる
・新入生プロジェクトも多数
・例会にドワンゴとかDeNAとか外部講師も
・コミケで部誌とCDを販売
・NFではゲーム、音楽CD、部誌、フォント販売など
・エイプリルフール企画
最近のKMC(ゲーム編) toyukan
・2012年 XNA突然の開発終了
・2014年 Unityが主流に
・2015年 XNA代替を目指してMonogameが台頭するが、暗雲が…
・2017年 Altseedはどうか、Unity2Dが使いやすく
KMCお絵かき部の歴史 kata
・古代(-2010) 2007年にはお絵かきプロジェクトの記載が確認されている
・中世(2011-2012) イラスト品評会が発足、サインペン合宿、イラストアップローダー
・近代(2013ー2015) ドット絵プロジェクトが始動
・現代(2016-) ドット絵プロジェクトからお絵かき全般を扱うお絵かきプロジェクトへ
KMCの看板も古の技術ペンキで手書きから、プリンターでのプリント、業者への発注へと進化
KMCにおけるDTM kebus
・DTM勉強会
・NFのBGMで音楽を流す
・NFCDに曲を入れるようになる
・DTM練習会 課題・講座を毎週行う
・Tmbox、soundcloudに音楽を投稿
・コミケに出展
・シンセサイザー&EDM勉強会、ミックス講座
・40th会場で曲を流す、イベント販売
・Appolo出展
・もっと作品を世に出していきたい
FONT×KMC maztani
・フォント開発にはタイプデザインとタイプエンジニアリングの側面がある
・2015年10月フォント制作開始
・手書き文字フォントを生成
・2016年実践的なフォント制作を勉強 書体デザインの手法、ベジェ曲線でアウトらいを描く練習、OTLテーブルで機能追加
・Inkscapeでアウトライン制作
・FontForgeでフォント開発
・KMC Type、ビジュアル明朝
・ベジェ書き初め2017 練習を兼ねベジェ曲線を使って書き初めする企画
・NF・コミケの出展を目標に制作を続けていく
競技プログラミング練習会 drafear
・このような問題やこのような問題の答えを出すプログラムで高速に(制限時間内に)動作するものを目指す
・アルゴリズム(解き方)の解説と類題の演習を毎週実施、NomalとAdvancedに分かれている
・大会に向けて過去問を解く
・オンラインで過去問を解きまくる「精進」
・大学生向けの大会が多数。普通、交通費&宿泊費全額支給。賞金もあり。
・オンラインコンテストもあり
・KMCに入ってから競技プログラミングを始めた1回生の半分以上が予選を突破して、タダ旅行&メシ
KMCとPiet murata
・Pietとは、ドット絵や画像でプログラミングできるスタックペースの手続き型言語
・命令は色の相対感で決まる難解プログラミング言語の一つ
・2013年NFで展示し、2015年IDE「Pidet」を作ってブームが開始
・Piet中間言語、インタプリタ実装
・2016年ultrapiet 未定義動作を定義してゲーム作成
・QRコードかつPiet
・Piet08事件、Pidetが公式の挙動に準拠していないことが発覚、致命的な差
・2017年6月 公式に準拠、パワーアップして帰ってきた
KMC40周年を振り返る Part2 ゼロ年代のKMC ohai他
・2000-2010年は部員の少ない時代 部室に部員を集めるために、雑談・娯楽の場とすることを目指した
・ひたすら物を捨てた ディスクトップPCを捨ててノートPCを持ち込みに
・コミュニケーションツールもmnews,irchat,LimeChatからPukiwikiとIRCへ。内部トップをtDiaryで。
・テレホーダイ→ケーブルTV→eonet光
・2006年コーディング合宿を開始
・SICP勉強会
・2008年〜 ラピッドゲームコーディング祭り 新入部員に1日でゲームを作ってもらう体験型イベント
KMC現役ルート座談会 KMC現役ルート軍団
・部室のネットワーク、サーバ等の管理の状況や今後の夢など(詳細は省略)
KMC40周年を振り返る Part3 KMC設立〜黎明期を語る 坂下秀 他
私は1989年入部。部員が一番多かった世代だと思います。DoGAとしてのCGA(Computer Graphic Animation)などの活動が盛んだった時期。
私はFM-TOWNSを持っていたので、CGA再生ソフトのTOWNS版を作ったり、ちょっとしたゲーム(テトリスもどきとか)作ったり、京都市生涯学習イベントのオリエンテーリングソフトを作ったり(部費を得るため)、倉庫番の解析ソフトコンテストで優勝してX68000貰ったり(部に寄付)していたかな。
KMCでの386BSDやlinuxのPC9801への移植プロジェクトの裏話を聞かせていただきました。
ほぼ同世代なのでとても興味深かかったです。
HP日本研究所に就職した後も、Debian JP Projectとしてメーリングリストを作り開発者の会を運営。
Googleに転職してBorg Simulator, Chromium Websocket, gomaなどに携わられているそう。
記念撮影
スタッフの皆様、登壇者、参加者の皆様、ありがとうございました!
13時から19時までとかなり長丁場のイベントでしたが、時間がたつのを忘れるくらい面白い内容でしたね。