通信業界の競争環境のシフト

渡辺聡・情報化社会の航海図:大型買収二件:SkypeとeBayで、私の考えと近いことが書いてあったので、メモ。

VoIPソフト、音声メッセンジャーの比較対照となるGoogle Talkも通信業への参入の布石というよりは通信サービスを再定義しなおすと捉えた方がしっくりきます。GoogleはIPレイヤー上のソフトウェアに資産と競争力を集中させており、他のレイヤーの資産はコモデティ化されていく(当然、スケールメリットなどは残るでしょうが)とのシナリオが描けます。
言い換えると、IPレイヤーのコントロール力の下に置かれていく、インフラを持っているから強いのではなく、キーになるインフラアプリケーション(この概念は一昔前のキラーアプリケーションとは若干異なる)を押さえているかいないかでインフラの生死が決まるというのが彼らの持っている世界観でしょう。

某大手通信会社は大丈夫でしょうか?未だに通信業を設備産業ととらえ、IP化といいつつネットワークインフラの構築(コストダウン、高品質音声サービス提供)しか考えていないように思えます。
そういう状態を危惧して、パラダイムシフトやビジネスモデルの融合としての通信と放送の融合を訴え、キーとなるアプリケーションプラットフォーム(上記のインフラアプリケーション?)のビジネス企画とか行ったりしていたのですが、やはり世の中の動きは予想以上に速いです。。

saya: