最近読んだ本の紹介。両方とてもおすすめです。
告白
先が気になりどんどん読んでしまいますね。
構成や伏線がすごいです。内容自体は暗い話ですが、同じ事象でもなるべく理解しよう、好意的に受け止めようとするまわり(読み手を含む)の解釈と精神的ダメージを受けて悪意を抱く本人の想いのギャップをうまく使って、何度も驚きを与えられる。面白いというには内容が陰鬱すぎますが。
第29回小説推理新人賞受賞作品だそうです。
さらばアメリカ
マスコミがあまり書かないアメリカの自己中心的な行動や矛盾、他の国々のアメリカに対する思惑を分かりやすく表現しており、また対象も経済問題、外交問題、ジャーナリズムの問題まで広範囲に及んでおり、結構勉強になりました。分かりやすさのためにちょっと画一的な表現もあるように思いましたが、何となく思っていたアメリカ観に一致したので共感できました。