iPod / iPhoneを使って楽器演奏を高音質で生録 logitec LIC-iREC03P


8/2はロジテックのモノフェローズセミナーに参加してきました。2日連続ですね・・。
商品はiPod / iPhone用の高性能X-Y式ステレオ指向性マイクアクセサリLIC-iREC03Pです。またしても発売前の体験で、なおかつそのまま貸し出しして頂けました。
(写真にはWalkman用のLIC-WMREC03Pも映っています。)
iPodを使って手軽に高音質に音楽のステレオ録音や環境音の生録ができるアダプタということで、非常に面白い製品です。
セミナーでは、ロジテックの紹介、開発者の遠藤AVチームリーダーからのプレゼンがあり、複数のオーディオメーカーで高級オーディオ開発を行ってきたという開発者のこだわりを聞くことができました。(あまりにも熱い語りに専門用語が続出ということで、WALKMAN商品企画統括をされていたWillViiの塚崎社長が度々翻訳する姿も。)
そして遠藤夫妻によるフルート生演奏をこのLIC-iREC03Pで録音してみるというサプライズもありました。

このレビューはWillVii株式会社が運営する レビューサイト「みんぽす」から招待されたセミナーに参加して書かれています。
本セミナーへの参加及びレビュー掲載は無報酬です。また、WillViiは掲載内容に一切関与していません(本情報開示と事実誤認時の修正を除く)本セミナーに参加された他の方のレビューはこちらのみんぽすTBセンターでご覧になれます。(WillViii株式会社みんぽす運営事務局)



では、そのフルート生演奏をiPod nano+LIC-iREC03Pで録音した音を聞いてみてください。2曲連続で再生されます。(録音自体はAppleロスレス(m4a)ですが、iMovieやYouTubeで変換されているかも)

なかなか良い音で録音されており、演奏者の息継ぎや微妙な音色まで聴き取れました。お二人での演奏時にはステレオ感がちゃんと感じられます。
気が早いですがこれで7,980円なら、音楽演奏する人でiPodを持っている人なら練習や発表の録音用に買いじゃないでしょうか。
ただし注意しないといけないのは、すべてのiPodに対応している訳ではないという点です。対応しているのは、下記のiPod / iPhoneです。
iPod nano 2nd/3rd/4th
iPod Video (30/60/80GB)
iPod Classic
iPod touch 2nd
iPhone3G、3GS
私の持っているiPodは、iPod touch 1st と iPod nano 1st。新し物好きが災いして見事に外しています・・。
どうしよう・・と言う私にやさしいロジテックさんはiPod nano 4thもLIC-iREC03Pと合わせて貸して頂けることになりました。ありがとうございます。
しかし、レコーダー機能の無いiPod nano 1stはともかく、iPod touch 1stが対応していないのはどうしてなんだろう?ロジテックも問い合わせ中とのことでしたが、OS2.2の時にはマイクアクセサリが使えたそうです。
単純にソフトウェアの問題で、App Storeでボイスレコーダー系のアプリが互換性が無いとかいう警告で入れることが出来ないためだと感じます。実際、家に帰ってからiPod touch 1st(OS3.0JB)に無理矢理入れたボイスレコーダー系アプリとLIC-iREC03Pで試してみたところ録音できました。意地悪な制約を解除して欲しい>Apple
ロジテックはこの製品を出す前にLIC-iREC01という製品を発売していました。こちらはiPodをICレコーダーとして会議等の録音を行おうというコンセプトだったそうです。

ところが意外に自分たちの音楽演奏(ライブ)を録音している人が多く、音楽録音用途では音割れなど音質面での不満も多いということが分かったため、音楽録音ができる新商品を開発したとのこと。

マイクレイアウトはLiC-iREC01のようなA-B方式(マイクを2本平行に設置)、M-S方式(無指向性と双方向性のマイクを同じ位置に設置し、加減演算する)、X-Y方式(角度を開いて設置)などを検討し、ステレオ感が出て小型化にもできるX-Y方式を選択したとのこと。
角度等の検討には写真のような手作り感満載の装置で試行錯誤したりしたそうです。

そんな感じでこのようなマニアでない人には少し変に(クワガタのように)見えるデザインになっているそうです。少し仰角が付いているのは机の上に置いた時に反射で音質が悪くなるのを防ぐためだとか。

マイクユニットもリーズナブルな価格で手に入る性能の良い指向性ユニットとして定評のあるパナソニック製WM-55A103を採用しているそうです。
こんな感じで開発期間4ヶ月のうち、角度・位置決めに1ヶ月もかけたらしい。
また、スポンジ製ウインドシールド(イヤホンのカバーみたいなの)も付いています。これは、屋外で録音する時に風の音を防ぐためのものですが、マスクを付けて環境音を撮っていたソフト会社の人からヒントを得て標準装備することにしたのだとか。

録音モードは自動でゲインを調整するオートゲインコントロールモード(HIGH/LOW)を備えていますが、これは会議とか会話を録音するのには良いですが、音楽や環境音等レベルが重要なものには向かないですね。
音楽は一定のレベルで録音したいところですが、音割れや小さな音が録れないなどの状況が生まれます。
本製品ではアッテネーター方式で0dB/-10dB/-20dBを切り替えて入力レベルを調整できます。ピークインジケーターを備えているので最大音量あたりで光らないよう調整出来るほか、iPodの画面の録音レベルを見て判断することも出来ますね。
iPod touchやiPhoneの場合は、アプリケーションによって簡単に録音できるソフトからマルチトラックレコーディングできるソフトまであるので、用途に合わせて選んで録音できるのが他の録音機器にはない特徴になりますね。
iPhoneはアンテナがコネクタに近い位置にあるので、電波対策にも気を使い、Works with iPhoneをマイクアクセサリーで初めて取得しているとか。
iPodアクセサリーなので、お話を聞くまでこれほど音にこだわって手を抜かずに作っているとは思いもしませんでした。お借りしたLIC-iREC03P+iPod nanoによるピアノ演奏や環境音の録音でその実力を確かめてみたいと思います。
ロジテック、WillVii、モノフェローズの皆様ありがとうございました。
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