RICOH App2Me 複合機をパソコンの周辺機器にプログラマブルに

 

1/28にAMN主催の「App2Meが変えるオフィスの複合機の可能性」ブロガーミーティングに参加してきました。
オフィス向けのリコーの複合機の新サービスApp2Meの紹介と体験、アプリケーションアイデア出しなどが行われました。
オフィス複合機って、ものすごい多彩な機能があるのはなんとなく知ってはいるのですが、実際使っているのはコピー機能だけ。プリントアウトやスキャンなど近くにある別のプリンターやスキャナーの専用機を使っていたりします。近い方が良いとか、使い方が分からない(覚えるのが面倒)とか、占有しにくいとか、そもそも複合機を使おうと言う発想がなかったとか色々理由はありますが、新サービスApp2Meで複合機の使い方がどう変わるか?に興味がありました。



RICOHのビルに入ると巨大なオブジェにWelcomeメッセージが。

今回のApp2Meを生み出す背景として、天動説から地動説に変わるような発想の転換が必要で、何よりも社内の説得が大変だったとか。
つまり、仕事は複合機を中心に回っているのではなく、PCやスマートフォンを中心に回っており、複合機の方からPCとの連携などで歩み寄るだけでは不十分で、PC/Webのオープンな世界に拠点を築くことが必要だと。

その拠点となるのがApp2Me。Yahoo!ウィジェットエンジンもしくはGoogleデスクトップを使って、複合機を操作するための好きなウィジェットを各個人の端末に配置することができます。パートナー企業にはApp2Meのウィジェットを作るためのAPIを公開しており、簡単に開発ができるそうです。
現在提供されているWidgetはとても基本的なもので、Scan2Me plus、Printin´4Me plus、ecoフレンドリープリント、中とじ製本プリント、プリンターモニター。ONE Sheetは春に提供予定のものですが、今回先行で体験できました。

まずはスキャンすることができる「Scan2Me plus」。Widgetでスキャンの仕方を設定できます。複合機の前で色々設定しなくても個人のパソコンでゆっくり設定できます。

複合機のパネルには、LAN上でWidgetを使っているユーザ名が自動的に表示されるので、自分のユーザ名を選びます。

パスワードを設定することもできます。でも、パスワード入力するくらいならここで設定した方が速いですね。

次は自分が使っているWidget一覧が表示されますので、使いたいWidgetを選択。

あとはスキャンする用紙をセットしてスタートを押すだけ。

スキャンしたファイルは自分のパソコンに表示されます。メールで送ったり、共有フォルダに置いたりというのよりもずっと簡単にスキャンできます。
複合機が複数ある場合どの複合機を使ってもスキャン可能です。って、うちは複合機が複数も無いのですが。

次にプリントできる「Printin´4Me plus」。プリンタドライバーが自動的にインストールされるそうで、Widget用のプリンタードライバーを選んでプリントします。

Widgetを見るとプリントジョブが見えます。

先ほどと同様にユーザ名とWidgetを選べば、プリントジョブの選択画面になるので、選んでスタートを押せば印刷できます。
これも複合機が複数あれば、空いている複合機でジョブを引き取ることができるので、使っている複合機に割り込んだり、待ったりする必要が無いです。
うちの会社では、セキュリティ対策からプリントしたまま放置しないようにきつく言われているので、複合機の前に行ってから印刷されるのは安心かも。逆にいえば、複合機で操作してから初めて本当にプリントジョブが転送されるので、行ってすぐにプリントを引き取るということができないですね。
「ecoフレンドリープリント」は2in1両面印刷、「中とじ製本プリント」はその名のとおり、中とじ製本印刷が最初から設定されており、そのWidgetを使って印刷するだけで設定不要で印刷できます。プリント枚数を減らすため2in1両面印刷は良くやっているので、プリンタドライバの設定など不要なのは良いですね。中とじ製本はやったことがないですが、プリントサンプルを見るとかなりいい感じでした(複合機にフィニッシャーが必要ですが)。

「ONE Sheet」は、少し変わったWidgetで、複数の画像を最大の大きさになるように自動配置して印刷することができます。地図や乗り換え案内、お店の情報など一枚ずつ印刷すると紙の無駄になるようなものをまとめて印刷できます。

印刷するとこのような感じになります。
この他、Webサービスと連携して、スキャンしたファイルをクラウドに自動でアップロードするとか考えているそうです。
パソコンですべて設定して、複合機側では、ユーザ、Widget、スタートの3ステップで行えるのはいい感じですね。ユーザ、Widgetの入力もRFIDや携帯電話等で不要になればスタートだけになったりして。まさに複合機をパソコンの周辺機器にする感じで。
複合機がパソコンの入出力の周辺機器になって、簡単にアプリケーションが開発できるようになれば、会社間のコミュニケーションも変わりそうです。FAXを使わなくてもセキュアに所定の様式をやり取りしたり、自動でファイリングや認識したり。
うちの会社はペーパレス化で、会議等もプリントアウトせず大画面ディスプレイで行ったり、資料も印刷せずに電子ファイルで管理したりしており、複合機をほとんど使わず、プリンターだけ必要時に使う感じなのですが、複合機がパソコンから自由にコントロールできるようになるのであれば、使ってみたりプログラミングしてみたいなって思いました。
あと、Yahoo!ウィジェットエンジンもしくはGoogleデスクトップのインストールが必要と言うのは、セキュリティ等を気にする企業では少し障害になるかな。シンクライアント化が推進されていたりして、ソフトをインストールできなかったりする方向なので。
Webサービスと連携するというのも、重要書類をインターネットに流出するおそれがあるとか言われそう。プライベートクラウドとの連携や社内システムでの利用なら良さそうですが。
アイデア出しでは(私も含め)コンビニの複合機からこのWidgetが使えれば良いと言う話が多かったですね。個人のパソコンとコンビニの複合機が接続して、パーソナルクラウドと連携するとか言う方が面白そう。

おみやげに付箋紙付きペンなどを頂きました。CD-ROMはソフトが入っているそうですが、複合機が無いと使えませんw。
App2Meはimagio MP C5000/C4000/C3300/C2800シリーズにimagio VMカードを追加することで使えるそうです。
RICOH、AMN、ブロガーの皆様ありがとうございました。

saya: