パケットビデオTwonkyセミナーで家電連携の未来を考える


11/14はパケットビデオ社のDLNAソフトTwonky(トゥワンキー)のモノフェローズイベントに参加してきました。表にあまり出てこないソフトウェアコンポーネントがテーマという異色なセミナーでしたが、家電とPC、携帯を気軽に連携させてメディアを楽しめる世界を作りたいという想いは伝わってきました。また、「3D世界規格を作れ!」の著者の本田雅一氏も参加され、同じような想いや裏話的な話も聞かせていただきました。

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パケットビデオ社は、MPEG4技術から始まり手軽にメディアを楽しんでもらおうと3G携帯のメディアプレーヤー開発に取り組み、世界で4億台、日本でも6000万台の端末のメディアプレーヤーとして採用される実績を誇っているそうです。
さらに、家電やPC、携帯の壁を取り除き、自由にメディアを楽しめる夢を追い求め、家電連携の標準規格であるDLNAのソフトを持つTwonky Vision社を買収し、その結果生まれたのが、Android版のTwonkyというアプリだそうです。このソフト、今年中は無料でダウンロード可能だとか。
さらに、秋冬モデルのシャープやパナソニックの携帯(ガラケー)にも搭載されるとか。


デモでは、Androidで撮影した写真や動画をすぐにSamsung製のTVに出力したり、Androidに入っている音楽をSonosのMulti-room Music Systemに出力したり、YouTubeの動画をTVで視聴したりということを行っていました。
機器が海外のモノが多いのは、日本ではDLNAとかあまり使っている人が多くない(セミナー参加者のDLNA使用率は驚異的)のに比べ、米国ではシステムとしてインストーラーが組み上げすべてお膳立てされて利用するケースが多いため、DLNAに対応していないと選ばれないからだとか。
AndroidのTwonkyを少し使ってみましたが、自由度が高すぎて、まだ何をどうすればやりたいことができるのかが分かりにくい感じがしました。知らないうちに音がなったり、止め方が分からなかったり、エラーメッセージが出たりということもありました。

出力先プレーヤーの選択画面。

出力コンテンツの選択画面。

再生コントロール画面。
DMS(Digital Media Server),DMC(Digital Media Controller),DMP(Digital Media Player)の機能をもつようです。インテント機能を使ったDMR(Digital Media Renderer)機能をもつ機器に
メディアを送り込むことができるTwonkyBeam機能もあるようです。
ちなみに、昔のDLNAはDMS(PCやNASなど)にあるメディアコンテンツをDMP(ネットワークプレーヤーやPS3、レコーダーなど)で選択して再生するってのが主流でしたが、現在の仕様は、コントローラーが独立して、DMC(AndroidやPCなど)でDMS上のコンテンツとDMR(TVやネットワークプレーヤーなど)を選んで再生させるということができるようになっています。DMS,DMP,DMC,DMRは機能上の分けなので、ひとつのハードが複数の機能を持つことも可能です。
PC用のソフトとしてはTwonkyManagerがあり(30日間無料試用可能)、TwonkyBeam機能を持っています。
DLNAって標準はあるものの、コーディックの問題や設定の問題などで結構つながらなかったり、うまく再生できなかったり、操作感が悪かったりでなかなか普及しないのですが、一度便利に使えることを知ってしまうとやみつきになります。
実は私の過去のブログ記事で一番アクセスのあったのが「フリーDLNAサーバの決定版 PS3 Media Server でMacとPS3の連携」と言う記事で累計10万PV以上になっています。これはフリーというのもありますが、再生側をPS3に特化することで比較的繋がらない、再生できないというトラブルを防ぐような設定が予めなされており、MacやPC上のメディアをPS3の快適なUIと大画面TVやサラウンドシステムで楽しむことができるようになります。
別に競合製品をアピールしたかったのではなく、この機器特有のカスタマイズや設定といった難しいところを如何に吸収して、使いやすく思ったことができるようになるかが普及の鍵だと思います。
パケットビデオもまさに、機器個別の挙動の違いを踏まえてつながるようにするClient Adaptationや再生可能なコーディックへ変換を行うTranscodingを追加しているそうです。
すべての機器がすべての機器と繋がるようなn対nの世界の実現はかなり難しい(検証を含め)と思いますが、コーディネーターのような存在があってそれとつながれば他の機器とも繋がる、コーディックの違いも勝手に変換してくれるようなn対1の世界だったら実現可能かなと思います。あちこちにコーディネーターが分散するのも問題を複雑にするので、家庭の一箇所にあれば良いかなと。それがNASなのか、タブレットなのか、携帯か、PCか、ブロードバンドルーターか、Apple TVのようなデバイスか、TVなのか分かりませんが、常に新しい機器やコーディックの情報を追加していけて、何でも自由に繋がる世界をぜひ実現して欲しいです。
あと、BRAVIA以外のテレビにもDMRの機能を追加して欲しいです。大画面TV(DMR)に写真や動画を送り込むというのは結構楽しいですので。
IODATAのDMR機能搭載ネットワークプレーヤーをお借りしましたので、次回はAndroidのTwonkyで現状できることを試してみたいと思います。
本田雅一さん、パケットビデオ、WillVii、モノフェローズの皆様、ありがとうございました。

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