THE HAKUSHU 森の蒸溜所でウイスキー作りのこだわりを見学


4/13はAMNの紹介で、サントリートピックス主催の「『THE HAKUSHU』〜南アルプスの豊かな森と水に育まれたウイスキー〜 ブロガーイベント特別版」に参加してきました。その会場は山梨県のサントリー白州蒸溜所。通常行われている工場見学に加え、ブロガーイベントだけのサプライズもありました。



白州蒸溜所は南アルプス甲斐駒ケ岳山麓にあり、深い森に囲まれています。敷地内の2/3は森が広がっており、バードサンクチュアリという野鳥の保護区域もあります。野鳥は見つけることができませんでしたが、さえずりは良く聞こえました。

このあたりは花崗岩が多く、その濾過作用で磨かれた良い水が取れるそうです。

白州で使っている水とサントリー天然水(南アルプス)は同じ水源のものだそうですね。敷地内にはサントリー天然水の工場があります(見学はしていないですがこちらも工場見学があるみたいです)。環境保護活動の一環としてその屋上には太陽光パネルがあり、省エネや構内を走る電気バスの電源として利用されているとか。

さて白州蒸溜所の工場見学です。
建物の中に入るとウイスキーの香りとは違う、パンのような甘酒のような穀物系の香りが漂っていました。

二条大麦を発芽・乾燥させ麦芽とし、麦芽を細かく砕いて温水とともに仕込槽に入れ、デンプンを糖分へと変化させます。これを濾過して麦汁を作ります。ここで使う仕込み水が麦汁の味わいを大きく変化させるため、水にこだわっているのですね。

麦汁を発酵槽に入れ、酵母を加えて発酵させます。白州の森の乳酸菌などが木桶に棲みついて豊かな味わいをもたらしてくれるそう。

今回ウイスキー作りのこだわりを教えていた品質担当マネージャーの佐野さん。

今回は特別に木桶の中をのぞかせていただけました。

白い泡に包まれ良く発酵していますね。発酵を始めて13時間くらいたったものらしいです。発酵は72時間行うそう。

ちょうど撹拌が始まったのも見る事ができました。

そして、次が蒸溜。普段の見学ではガラス越しの見学になりますが、こちらも特別に部屋の中まで入る事ができました。中はとても暑く、夏は50°くらいにもなるそう。
蒸溜は2回行われ、左側の釜が初溜、右側の釜が再溜となっています。
様々な大きさや形のポットスチルと呼ばれる蒸溜釜があり、そのバリエーションによって原酒も独特の個性を持つため、それらをブレンドして様々なタイプのウイスキーを作っているのだとか。

蒸溜されたばかりのモルトウイスキーは無色透明でニューポットと呼ばれるそうです。

そして、次は貯蔵庫。貯蔵庫の中にはかなりきついウイスキーの香りが充満していました。嗅いでいるだけで酔ってしまいそうな感じです。
ニューポッドは樽で長い年月をかけて熟成されることによって琥珀色のウイスキーになります。樽の種類や古さ、貯蔵する場所によっても味は変わる。まさにいきものを育てるような繊細さですね。

長年にわたる熟成のため、貯蔵庫はとても広いですね。

白州蒸溜所ができたのがいまからちょうど40年前の1973年。1973年の樽も見つけました。
樽の中のウイスキーは年2%ほどずつ量が減っていき、濃厚になっていくそう。40年だと半分以下ですね。

最後はブレンド。長く熟成すれば良いというものではなく、樽ごとにそのピークを見極めて、ブレンドをしてウイスキー製品とするのがブレンダーの仕事。1日200〜300種類もテイスティングするそうです。
こだわりの水、様々な原酒の作り分け、確かなブレンド技術、白州はこれだけ手間をかけて作られているのですね。
さて、いよいよ次は試飲そして懇親会へと続きます。
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saya: