JVC KENWOOD K series 本当の意味でハイレゾオーディオを楽しむために開発されたデジタルアンプとスピーカー


昨日はJVCケンウッド K seriesハイレゾオーディオ新商品のモノフェローズ限定体験会に参加してきました。ハイレゾ音源(最大192kHz/24bit)とはCD(44.1kHz/16bit)の3〜7倍の情報量を持ち、よりライブ感、スタジオの原音を楽しめるもの。映像でいうハイビジョンみたいな感じですね。

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ケンウッドとJVCの長年培った技術を融合して、いい音で音楽を聴きたいという音楽愛好家と、想いをそのまま伝えたいというスタジオの、各々の想いを実現したいというコンセプトで開発されたのが新「Kシリーズ」。

ハイレゾ音源を再生しようとすると100kHzまでの周波数を再生する必要があります。高域再生を実現するにはアナログアンプにする方が簡単ですが、大きさや重さ、そして電源の問題が出てきます。写真は25Wのアナログアンプだが、これだけ大きなヒートシンクが必要なほど熱を発生します。

家庭で気軽に楽しんでもらうために敢えて難しい100kHzまでを再生できるデジタルアンプの開発にチャレンジ。そして実現したのが写真のKシリーズのデジタルアンプ基板。50Wなのにこれだけ小さく、高効率で熱もあまり発生しないためヒートシンクも小さくなっています。

アナログよりもデジタルの方が作るのが簡単そうなイメージでしたが、100kHzという高域領域になると、デジタルが理想的なデジタルとして扱えず、デバイスの精度や遅延などの影響がかなり出てくるそう。コンピュータシミュレーションを駆使しつつ、実機での検討も不可欠だったそうで、写真は初期のプロトタイプ。検討や改良のために基盤が追加されたりしています。LSIの内部処理にハードルがあったりして、かなり開発は苦労したそう。

性能スペックだけでなく振動やデバイス個体差の影響も受けるため、実際聴いてみた音質にもこだわり、回路基板の材質や配置、コンデンサーなどのデバイスの選定など試行錯誤で最適なものを探ったそう。右が試作基板で左が製品基板。

100kHzに対応してハイレゾ音源を再生可能なデジタルアンプはこのようにして実現されたそうです。

A-K905NTはネットワーク対応で、DLNA1.5対応。NASなどに入ったコンテンツを再生できます。USBメモリやUSB-HDD、USB接続のiPhone/iPodにも対応しているそうです。CDドライブは付いていません。

ハイレゾ音源はネットワーク配信が主流となると思われるため、ネットワーク対応でドライブなしというのは正しい気がします。CDもリッピングしてNASに置いておけば便利ですからね。

iOS/Androidの専用アプリでコントロールしたり、端末内の音楽を再生したりもできるようになるそう。

A-K805にはCDドライブが付いていますが、ネットワークには非対応。USBメモリやUSB-HDD、USB接続のiPhone/iPodにも対応。仕様を見るとなぜかK905NTが対応しているWAV,FLAC,DSD,Apple Losslessには対応していないみたい。従来通りCDアンプとして楽しみたい人向けですね。

そうCDなどの既存の音源をハイレゾ音源に近づける技術「K2テクノロジー」も搭載しています。ビット/周波数帯域拡張で24bit/192kHzにすることで、失われた高音域を再現するそう。映像でいう超解像技術みたいな感じですね。
これで、今までの音源もより原音に近い感じで楽しめるようになります。

K2の動作を示すインジケーターや192kHz/96kHzを示すランプ(A-K905NTのみ)なんかも付いています。
フロントパネルのヘアラインが格好良いですね。

フロントパネルも5mmもあり、振動の影響を受けないようになっているそう。

ハイレゾ音源を再現するためにはアンプだけではだめで、スピーカーも重要に。高音を再現するためには強くて軽い振動板が必要となります。
一番理想的なのはダイヤモンドの振動板だそうですが、コストが見合わないため、材質はアルミニウムにしたそう。

ディフーザーやホーン形状、エッジ素材/形状なども工夫してワイドレンジ・ツィータを実現。

右からLS-K1000、LS-K711+スーパーツィータ、LS-K731改。
これらをベースにハイレゾ対応スピーカーを開発。


低域から高域までバランス良く鳴らすために、ツィータとウーファーのクロスオーバーが重要になります。ウーファーがパルプコーンだとクロスオーバー帯域の音色が良くないため、グラスファイバーに。

ワイドレンジの2cmアルミ・ハードドーム・ツィータ。

ウーファー振動板の素材は色々な素材を試した結果、グラフファイバーに決まったとか。

ツィータとウーファーを近づけて、耳に同時に音が到達するようなUD(Uniform Delay)レイアウトで、仮想的に点音源に感じれるようにしたとか。クロスオーバー周波数が5kHzで、ウーファーがメインをツィータが倍音などを担当することが多くなるためこれによる定位感は重要だとか。
こうやって開発されたのがLS-K901です。

説明のあとは実際に打楽器、女性ボーカル、ジャズなど様々な音源を試聴。K2のオン/オフによる効果の確認なども。

聴き比べると違いが分かるのですが、CD音源そのままでも音は良いのですがやはりオーディオから鳴っている音という感じで突き抜けた音や微妙な雰囲気が無いのですが、K2でハイレゾに拡張すると、かなり原音に近い感じ、本当にそこで演奏しているような感じが出てきます。高音の伸びはもちろんですが、息づかいや楽器がくっきり見えてくる感じです。
ハイレゾ音源は本当にライブ感と言うか生々しさというか、まさにそこで歌っているのを聴いているようで鳥肌が立ってきます。アコースティックやコンサートなどを楽しむのにとても良さそうですね。
ハイレゾ音源はグループのビクタースタジオからVICTOR STUDIO HD-Sound.を展開するそうです。
ぜひ一度その音を聴いて欲しいです。一般家庭用オーディオ機器でここまでの音が再現できるのかと驚きます。
映像は4Kとかそこまで必要かと言われるくらいかなり高画質になってきていますが、音楽の再生環境はあまり良くなっていませんね。ネットワーク時代になってディスクフォーマットから開放されたのだからぜひハイレゾの方向に向かって欲しいですね。
JVCケンウッド、WillVii、モノフェローズの皆様、ありがとうございました。
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