3週間ほどCOOLPIX S50cを使ってきたところで、改めてデジカメに無線LANが付く事の意味を考えてみたいと思います。
今までもデジカメに無線LANが付いているものはいくつかありました。でもそれは、パソコンやプリンタに接続するためのコードをいちいち接続する必要が無いというものだと思います。コードを接続しなくて良い事で、離れた位置からリアルタイムに写真をパソコンに蓄積したり、プロジェクターに表示したりなどといったことができました。
しかし、今春出てきたやSONY DSC-G1やCOOLPIX S50cは少しコンセプトが違います(S7cはちょっとコンセプトが曖昧なので敢えて外してます)。デジカメの写真をパソコンではなく、前者はデジカメ自体に、後者はネットワークに蓄積して楽しみます。
まず、DSC-G1はデジカメに2GBのストレージを積んでおり、DLNA+無線LANで、デジカメの中の写真をDLNA対応のハイビジョンテレビやAV機器で楽しむ事ができます。
検索機能も充実していたり、大きな液晶で音楽付きスライドショーができたりできます。
また、撮りながら写真をシェアしたり交換したりという機能がついています。
DLNA対応機器やDSC−G1限定の共有は使える人はかなり限定されそうですが、デジカメ自体に写真を持ち、パソコンなしで楽しむというコンセプトは一貫していますね。
S50cはさらに進んで写真をネットワーク側に置いて楽しむというコンセプトです。ネットワーク上の2GBのストレージにアップロードして、ブラウザで楽しむ事ができます。デジカメから写真のURLをメールで送る事もできます。
ただ現状ではネットワーク側でできることが限定されているため、その可能性がかなり制限されていますね。ネットワーク側で写真をすべて預かって、必要なときに必要に応じて写真を利用できるというのが理想だと思います。
と言う点ではネットワークストレージ2GBという容量は少なすぎると思います。SDカードでも2GBくらいは当たり前になりつつありますからね。
出典:gooリサーチとインターネットコムの共同調査
上記はデジカメで撮影したデータ総量の調査結果ですが、多くの方が2GBでは足りなくなると思います。私のiPhotoで管理しているデジカメ写真も13.5GBありました。結局パソコンに落として、スペースを空けてではネットワークを経由する意味があまり無いですから、写真は無制限(または50GB程度まで)で(すぐに大きなサイズになってしまう)動画データのみ1GBまでで制限とか言う感じだと良いですね。
同調査によると2重以上にバックアップしている人が、HDDに保存している人が半数以上なので、ネットワーク側で信頼性高く預かるということであれば価値があると思います。
さらに、ネットワーク上の写真データをローカルにあるかのように直接利用できれば、さらに付加価値が高くなると思います。
デジカメでのアップロードした写真の表示、スライドショー、ダウンロード機能があればパソコンやブラウザが必須にならなくて良いです。デジカメだけでなくWiiやPS3のようなネットワークに繋がるゲーム機の写真機能とネットワーク上の写真の連携ができると面白いですね。DLNA対応AV機器との連携なんかもできないのかな。
もちろんパソコンでもうまくネットワーク上の写真を使えると良いですね。ブログやHPでの利用等が簡単にできると良いと思います。簡単な補正や編集はもちろん、DVDの作成とかグリーティングカードの作成なんかもできると良いかな。
iPhotoでは写真のプリントはもちろん、フォトブックやカレンダーなんかの作成もできますが、そういったネットワークでのサービスが提供されると良いですね。
さらに何といってもネットワークにあるのだったら共有機能が重要ですね。家族や友人はもちろん、写真によるSNSなんかも面白そうです。
とにかくネットワークに写真を置いて、そこを基点に色々利用したり楽しんだりできるようになると良いかと。常時接続性や手軽さでは携帯電話にかなわないので、下手に携帯電話のまね(写真付きメールなど)をするのでなく、写真を中心とした楽しみ方を追求すべきでは?と思います。