みんぽすよりお借りしているSONY VAIO Z(VPCZ11AFJ)のレビューその2です。その1はこちら。
前回は外観を中心にレビューしましたが、今回はVAIOのメディア系のオリジナルソフトを中心にレビューしたいと思います。スペック等も前回記事を参照して下さい。
外付けUSB HDDに今まで撮り溜めた写真やビデオ、そして音楽をそれぞれ100GBくらいコピーして、Picture Motion BrowserやMedia Galleryなどで認識するようにしました。認識自体はそれほど時間がかからないのですが、画像や音楽の解析は延々と行っていました。
はじめ解析が途中で失敗していたのですが、コンポーネントをアップデートすると失敗しなくなりました。
このように過去の写真やビデオ、音楽を認識させておくと、「Media Gallery」という付属ソフトがいきてきます。
ソフトを立ち上げると、数年前の同じ時期に撮影された写真やビデオ、200X年の写真、おすすめの音楽、おすすめのインターネット動画などを写真を散らしたように配置し、その背景にも、すこしセピアがかった昔の写真がスライドショーされます。
写真みたいなのをクリックするだけで、写真やビデオがスライドショーされたり、音楽が再生されたりします。
写真やビデオを撮りためてもなかなか観る機会は無いのですが、このように意識せず振り返ることができるのは面白いですね。VAIO ZはできませんがタッチパネルのVAIOならタッチで写真を動かしたりもできるみたいです。
写真とビデオを選ぶとこのように年月に整理されて見えます。見たい年月を選べばその年月の写真・ビデオのスライドショーが始まります。
スライドショーにはBGMが溜めてある音楽の中から時間帯などに合わせて選ばれて流れるというのも面白いですね。
スライドショーの横には同じ年や近い年の写真やビデオ、同じ年の音楽、BGMと同じジャンルの曲などがおすすめされます。
面白い環境ソフトだと思うので、スライドショーが終わったら停まってしまうのは残念。どうせならおすすめを自動的にチェーンして流すとか、ホームに戻るとかして欲しかったです。
スライドショーの横のムービー作品を押すと、スライドショーの素材をベースにして自動的にムービーを作成してくれます。あまり素材の数が多いと時間がかかりすぎますが、少なければ2ステップですぐに作成できます。
まずはテーマの選択です。テーマによって編集スタイルが変わります。
テーマを選ぶとそのテーマにあった曲が勧められるので、BGMを選びます。
あとは自動的に編集されて再生されます。スライドショーとはちょっと違い、音に合わせて凝った編集がなされていたりして面白いです。
音楽を押すと、こんな感じでチャンネルを選んで音楽を再生できます。
音楽を解析して、特徴を分析しているからこんなことができるのですね。
もう一つ似たようなソフトに「PMB(Picture Motion Browser) VAIO Edition」があります。コッチのほうが写真・ビデオを整理、編集するソフトになっています。
カレンダー表示で、写真・ビデオを見つけやすくしたり、逆にいつ何をしたか思い出したり。
一年表示もできます。結構写真・ビデオを撮ってますねw。
PMBが改良されているからか、VAIO Zのスペックに頼っているのかよく分かりませんが、かなりスイスイ動いて快適です。AVCHD動画などもそのままストレスなく視聴できるのが良いです。
GPS-CS3Kを使って、GPSのログを読み込んで写真に位置情報をマッチングしたり、
マップビュー上でトラックログと写真を表示したりもできます。
ただし、マッチングするソフトは、GPS-CS3Kを接続したときにダウンロードされます。同様にHDR-TG1やMHS-PM5Kを接続したときにも専用コンポーネントがダウンロードされて拡張されます。
逆にVAIOにしか付いていないコンポーネントがあります。
手ぶれを補正する、ノイズを除去する、HD解像度に変換する、白とび・黒つぶれを補正するといった画像補正機能です。
特に手ぶれを補正する機能は驚きました。その効果は上記ビデオを観ていただきたいですが、手ぶれしまくって観るに耐えないビデオ映像が嘘のように綺麗になります。手ブレを吸収するために少し周辺部分はカットされてしまいますが、拡大縮小やパンまでスムーズになります。今のビデオは手ぶれ補正が強力になっていたりしますが、撮るときでなく後から手ブレを補正できるというのは良いですね。
昔撮った動画を手ぶれ補正やHD解像度変換しまくろうかと思いましたが、MJPEGは対応していないみたいで残念。
あと私はMacで読み込めるように、AVCHDファイルをSDカードイメージそのままで保存したりしているのですが、その場合拡張子が.MTSになり、画像補正コンポーネントが認識してくれません・・。拡張子を.m2tsに変更すれば読み込めるのでMTSにも対応して欲しいです。
とりあえず、ディレクトリまるごとコピーして、コマンドプロンプトで、
for /r %i in (*.MTS) do ren “%i” *.m2ts
などとして対応しました。
その他ショートムービーを作成するというコンポーネントで、テーマに応じたショートムービーを自動作成できます。先程のMedia Galleryのムービー作品と同じです。
撮りためた写真・ビデオからこどもの成長記録や結婚式のビデオなどを簡単に作成するにはよさそうです。
一応、素材を入れ替えたり、使う位置を変えたり、音のバランスを変えたりなどと言うことはできますが、あまり細かい変更はできません。
じゃあ、どうすればカット編集ができるのかと探してみましたが、見当たりませんでした・・。一応、Windows Live ムービーメーカーが無料でダウンロードできるので、先程の画像補正のビデオはそちらで編集しました。Windows 7ならAVCHDも対応していますからね。
もう一つ「Media Go」というソフトもダウンロードできます。これを使えばPSPやXperiaなどとコンテンツの同期をとることができます。
音楽のテンポやムードなんてのも解析しているのが分かりますね。
「VAIO Media Plus」では、DLNAサーバーにもなります。上記で溜めたコンテンツをPS3で再生したりできます。
写真・ビデオ・音楽などがPS3を使ってテレビやホームシアターオーディオで再生できます。追加したコンテンツがすぐに反映されたりして便利ですね。
結構面白かったのですが、一点気になったのが安定性。コンテンツ解析や補正など結構CPU負荷が高いみたいで、ファンから出る空気がとても熱かったりするのですが、何度か画面がおかしくなったままになったり、ブルースクリーンになったり、画面がきえたまま復帰しなかったりということがありました。スリープしたあとの復帰も画面が消えたままになることがありました。お借りしているのが商品でなく試作品であるということもあると思いますので製品ではどうかはわかりませんが、改善されていることを願います。
あと、ファンがかなりうるさいのとACアダプタがかなり熱くなるのが気になりました。
溜めた写真・ビデオ・音楽を活用して、過去の写真・ビデオや音楽との思わぬ出会いがあったり、作品を手間をかけずに作成して共有したり、テレビで楽しんだりと今まで以上にメディアを楽しめるパソコンという感じがしました。さらにこういったことを気持ち良く行うのにVAIO Zの強力なパフォーマンスが効いているなと感じました。
ただし上記のように沢山のソフトを使ったりするので、もう少しソフトが整理されて簡単になればさらに良いのですが。