VAIO Xの技術を飲み込んで進化した最強の道具 SONY NEW VAIO Z


昨日はソニー新VAIO Zシリーズモノフェローズイベントに参加してきました。発売日が8/13に延期されたVAIO Zですが、発売前に開発者の方からそのこだわりを聞いたり、試作機に触れたりしてきました。写真は新VAIO Zの内部。無駄なスペースが無い密度が印象的です。

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– VAIOが実現すべき価値とは?
積極的に何かしたい人の能力を最大限に発揮できるようにすること。単に性能を追っている訳でない。道具としてレスポンスの良さ、キーボード、画面などの快適性を提供することだ。
(設計1部 林部長)

旧VAIO Z

VAIO Xと新VAIO Z
今までのVAIO Zは、VAIOのフラグシップとして妥協の無いパフォーマンスやデザインで持ち歩ける書斎を追求したが、薄さ・軽さ・バッテリーライフといった面では割り切りも。
VAIO Xは薄さ・軽さ・デザインにはとことんこだわり紙のようなノートを目指したが、パフォーマンスや光学ドライブなどは割り切り。
このパフォーマンスとモビリティはトレードオフの関係ですが、最先端技術で共に満足させることを目指したのが新VAIO Zシリーズだそうです。
コンセプトは「真のパフォーマンス」と「真のモビリティ」を使うシーンに合わせて選べるカスタマイズ性。

外出時は本体だけ持ち出せる真のモビリティ

重さ1.15kgでフルフラット16.65mm。本当に軽く・薄くなっています。

バッテリーは9時間持ち、シートバッテリーを接続すれば17.5時間。バッテリーはシートバッテリーの方から使うようになっているそうです。

オフィス/ホームでは最高パフォーマンス

Power Media Dockを接続することで、光学ドライブのみならず、グラフィック性能、ポートなどを拡張する。

SSDを搭載しており、Windows 7の起動は最速13秒。CPUもモバイル用の低電圧のものでなく、標準電圧のハイパフォーマンスCPUを搭載。
このような理想的な新VAIO Zを実現するのに克服しなければならなかったポイントが「薄さの実現」、「熱の対策」、「強度の確保」だったそうです。


高密度片面実装など、薄さの実現にはXシリーズで培った技術が非常に役立ったとか。

メモリーは直付けすれば薄さを実現しやすいが、8GBまでのメモリー搭載のカスタマイズ性を実現するために専用薄型メモリーを開発したらしい。


DCジャックを改良したり、イーサー等のコネクターもVAIO Xで開発したものを使ったりして、ポート減らさないことにこだわったそう。モバイルだからといってポートを減らして不便を感じさせないためだとか。

Power Media Dockも本体と同じ厚みにすることにこだわり、グラフィックボードと光学ドライブを詰め込んでいるそうです。

Power Media Dockは縦置きでも横置きでも使えるようになっています。Power Media Dockの縦置き用の台座部分はかなりしっかりとした作りで差し込んだ時の感触が良いように工夫されています。

薄さを実現するには単に詰め込めれば良いという訳ではなく、熱の対策が重要。
新VAIO Zの企画でも最初に検討したのが冷却系だとか。
新VAIO Zではデュアルファンを搭載して冷却性能を確保しているそうです。

ファンの大きさもZシリーズの世代毎に小さくなっています(左下から左上)。
単純にデュアルファンにすると共鳴等でうなり音が発生するので、羽根の枚数を異なる素数にして共鳴を減らしたり独立制御したりしているそうです。


キーボードの穴や上面の横の縁、ファン直下などから吸気して、上手く熱を逃がすように空気の流れを考えて設計。ドックにも熱を発生するグラフィックボードを搭載しているので冷却ファンを搭載しているそうです。

薄くなったら気になるのが強度。新VAIO Zは天板、ボトムはカーボン、パームレスト、ヒンジはアルミでできており、箱組のようにフレームだけ組み合わせてもかなり強度が確保されています。
またカーボンを用いることでアルミだけよりも軽量化を実現しているそうです。

バッテリーも8カ所のねじで固定し自らが構造体となって強度を増しているそうです。

ガチガチボディを合言葉に端を持っても全くしならない剛性を実現。

耐久試験はしっかり行っており、強度には自信がある模様。本体だけでなくPower Media Dockも同じように行っているそうです。

旧VAIO Zのシリンダーデザインから一新し、デザインと強度を兼ね備えた、六角形を基調としたHexa-shell構造をとっています。
天板を開けた時にキーボード面が少し持ち上がるようになっています。

キーボードのストロークは少し浅い感じがしましたが、慣れの問題かな?

ACアダプタはPower Media Dock付属タイプだと、オフィス/ホームで使う大きめのものと、モバイル用の小さめの2種類付いているそうです。
今回のVAIO Zは、今までのVAIO ZやVAIO Xで少し不満に思っていたけどそんなものだと諦めていたパフォーマンスとモビリティを見事に両立させ、何も諦めない非常に欲張りなモデルだと感じました。その分、良いお値段がしますが・・・。使ってみたいなぁ。
Sony, WillVii, モノフェローズの皆様、ありがとうございました。

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