NEC LaVie Z 800gを切るために地道な工夫や改良を積み重ね着実に進化


先日のリンクシェア主催のパソコンフェアでNEC LaVie Zの新モデルとその開発のこだわり、苦労などを伺ってきました。
新LaVie Zは、さらに軽くなって約795gになったモデルとタッチパネルを搭載して約964gになった2モデルを発売。旧LaVie Zを持っている私としては特に気になるパソコンでした。



説明していただいたのは商品企画本部 中井氏。
ずっと新しいLaVie Zを使っていたら旧LaVie Zさえも重く感じるようになったとか。初代ユーザにも買い替える価値が感じられることを目指したとか。

LaVie Z発売時は875gという軽さに驚きましたが、その前には発売されなかった幻の試作機、キーボード付きで重さ350gのMGXというAndroid端末があったそう。
そして、更なる軽量化を目指して様々な匠の技を駆使して実現したのが今回の795gの世界最軽量のノートパソコン。

たった80gの差ですが、厚さや堅牢性を維持しつつその軽量化を実現するには、様々な匠の技が駆使されているそう。

一つは、スマートフォンなどで使われているタッチパネルと液晶を直接接着するダイレクトボンディングを採用したとか。さらにLCDやフィルム等も軽量化し、筐体一体型の設計とすることで、極限まで無駄を削減。

そのときに筐体の形状変更や補強リブ追加を行うことで、約2.2倍まで強度を上げることができたとか。

Mg-Li合金のボトムケースも0.5mm厚から0.4mm厚に。

キーボードの板金に高強度アルミを採用し、穴を追加したり拡大したり、とても地道な軽量化も。

さらにファンの材質をアルミニウムからマグネシウムに変更したり、筐体薄肉化したり数g単位で軽量化を行っています。

基板も軽量化。

バッテリーセルは6セルから4セルになっているのですが、新チップセットのおかげか継続時間が約8.1時間から約9.2時間に増加しています。タッチパネル有りのモデルでは約14.5時間保つとか。

これが実際の中身。

デザインは旧モデルが丸っぽいデザインになっていたのに対し、今回はスクエアなデザインになっています。スクエアなデザインは格好良くて良い感じ。
排気口の形状やラバーフット、スピーカーホールの形状まで変更になっています。


さらに今回は黒モデルを実現するためにコーティングにも工夫しているそう。MgとMg-Liでは同じ塗装をしても色が違って見えるため、同じ色に見えるような別の色で塗装しているのだとか。

黒の色や手触りなど様々な塗装を試して最終的な塗装を選んだそう。

マグネシウムと樹脂も一体成形することで、アンテナ部の境界線がなくなりすっきりした天板に。


タッチ搭載LCDを組み当てる際はダイレクトボンディングを採用しているため組み立てる順番も反転して作っているのだとか。

こういった様々な工夫を積み重ねて実現したのが新LaVie Zだそうです。

LCDパネルにもこだわり、通常2ヶ月でLCDパネルを選定するそうだけど、今回は適切なパネルが無かったためメーカーと世界最軽量を目指して開発し、約5ヶ月かけて準備したそう。

タッチパネルなしのモデルではIGZOの2560×1440のパネルを採用、タッチパネルのモデルでは1920×1080のα-Siのパネルを採用。どちらもガラス厚は0.25mm。
高精細なディスプレイも良いですね。

こちらがタッチパネルなしのモデル(LZ750/NSB、LZ550/NSB)。持ち上げてみましたが、本当に驚きの軽さ。
しかも初代と違って手触りや高級感が増しています。特にタッチパッドの使い心地が改良されているように感じました。ディスプレイも高精細化されているし、デザインも良くなっているし、これを買えば良かったな。。私が持っている初代はバッテリーとのコネクタの問題かたまにバッテリーを認識しなくなってしまうのですが、そういうところも改善されていると良いな。

タッチパネルありのモデル(LZ650/NSシリーズ)。問題なくタッチ動作していました。比較すると重く感じますが、タッチパネル搭載機としては驚くほど軽いです。

saya: