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3/4は三菱電機主催の「三菱ルームエアコン霧ヶ峰の秘密ブロガーイベント」へ。ルームエアコンのイベントって珍しいと思っていましたが、何と半世紀ぶりにエアコンの構造を一新するイノベーションを起こし、暑い人・寒い人の共存に対応した空調制御と省エネ性能の限界の突破を両立させたのだとか。その技術革新をエアコン解体ショーなど織り交ぜながら紹介していただきました。

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現在のエアコンの構造は一般的にラインフローファンという円筒形のファンを使って送風し、その周りに配置された熱交換器で温度を調整します。

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これがラインフローファン。1968年にラインフローファンを世界で初めてエアコンに搭載したのも三菱電機。
軽量・薄型のエアコンを実現するための技術として一般的に使われるようになったそう。

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そして2015年、三菱電機は世界で初めて2つのプロペラ型ファンを組み合わせたパーソナルツインフローを搭載したエアコンを発売。
今までの技術の延長ではなく、ゼロから設計をやり直すのは決断が必要で、7年におよぶ苦労の上、既存の技術の延長では実現できなかったコンセプトの実現ができたのだとか。

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そのコンセプトとは「家族みんなの快適さと高度な省エネ性の両立」。

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一つの進化がこの「ムーブアイ極(きわみ)」。赤外線温度センサーが高精度に。

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従来右のような大まかな温度を把握していたのを、左のように高精度にすることで、人の手先や足元の温度も認識できるように。

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人が暑いと感じているのか、寒いと感じているのかが分かるようになったそう。

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特に2人が離れた位置でそれぞれ暑さ寒さを感じているような場合に、2つのファンを独立駆動としてそれぞれの回転数や風向きを調整して吹き分けることで、家族一人ひとりにあわせた気温の調節を可能に。

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3度くらいの差を生み出すことができるのだとか。

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さらにファンの効率と音や振動とのトレードオフに苦労しながら、大風量で静かなファンを実現。

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右が従来の90mmのモーター。今回左のような小型で高出力のモーターを独自開発し、ファンの軸の面積を小さく高効率にしています。

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今までの技術では頭打ちだった消費電力の削減の限界を乗り越え、消費電力の大幅な削減に成功。

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ファンを薄型にして熱交換器をW型に配置することで、熱交換器の搭載量も22%拡大。

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熱交換器

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このような技術革新で、「家族みんなの快適さと高度な省エネ性の両立」を実現したそう。


さらにマグロ解体ショーならぬエアコン解体ショーで、そのこだわりの技術を教えていただきましたので、ダイジェスト動画にしてみました。興味ある方は御覧ください。

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ファンの下にある羽は外側が多くなっていますね。この羽で風を整流し、まんべんなく熱交換器に届くようにするとか。

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フィルターや空気取り込み口の形状もファンに合わせた形状に。
などなど開発のこだわりは尽きませんでした。

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上にファンがあるのでホコリとか大丈夫かなと思っていたら、自動おそうじ機能があり、フィルターのゴミを中央のダストボックスに集められるようになっているとか。ダストボックスは10年分のゴミがためられるそう。

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パーソナルツインフローやムーブアイ極が搭載されたエアコンは「霧ヶ峰FZシリーズ」として、2015年10月から発売されています。

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うちのエアコンは20年近く使っており、消費電力が高いだけでなくそろそろ壊れかけてもいるので、エアコンのリプレースなども検討しているところ。このエアコンの技術革新はとても興味深いですね。

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1件のコメント

  1. ピンバック: インテリアにこだわる人にエアコンらしくないシンプルデザインを 霧ヶ峰FLシリーズ | Digital Life Innovator

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