モノクロ液晶でアクティビティを確認可能に 課題のバッテリーの持ちも改善 アウトドアスマートウォッチとしての完成形 #プロトレックスマート WSD-F30 #アウトドアアンバサダー

アウトドアスマートウォッチ「CASIO PRO TREK Smart」の新商品として来年1月18日発売予定のWSD-F30。WSD-F20ユーザとしてその進化・改良点などとても興味があったところ、アウトドアアンバサダー向けに発表/体験イベントが開催されましたので、参加してきました。


PRO TREK Smart開発者のカシオ計算機開発本部 岡田さんから、WSD-F30のセールスポイントの解説。
PRO TREK Smartのコンセプトは簡単に現在地がわかる地図を腕時計に。さらにPRO TREKブランドの堅牢性。もちろんWear OSスマートウォッチとして使えます。


WSD-F20ユーザの意見をフィードバックして進化させたのがPRO TREK Smartの新製品WSD-F30。私もアンバサダーイベントで要望を伝えていました。
バッテリーの持ちを良くして欲しい、操作を簡単に動作をもう少しキビキビと、アクティビティログを出力できるように、GPSトラックログを時刻入りにして欲しいというのが私の要望でした。


ポイントの1つ目はサイズが小さくなった点。確かにWSD-F20は堅牢性のためとはいえ、少しサイズが大きくかなり目立つので日常使いにはちょっとというデザインでしたね。
女性の方は特にサイズが気になっていたようです。


右がWSD-F20で左がWSD-F30。確かにかなりコンパクトになっており、WSD-F30は付けていてもそれほど違和感のないサイズ感になっています。
そしてWSD-F20の液晶の下部の切れがなくなっています。これは個人的にポイントが高いです。


WSD-F30では、二層ディスプレイが進化し、カラー画面は有機ELに、モノクロ画面には時刻以外に計測情報を同時表示できるようになりました。


これもとてもポイントが高いですね。WSD-F20ではモノクロ画面では時刻しか確認できなかったので、情報を見るためにはカラー画面を見なくてはいけなかったのですが、WSD-F30ではモノクロ画面のまま歩数やバッテリー残量などを確認できます。


しかも表示される計測値はアクティビティアプリによって自動的に切り替わるという点も良いですね。
トレッキングなら昇降速度と残り高度、フィッシングでは気圧と釣果、サイクリング・パドルでは速度と走行距離、スノーではライド距離とトップスピードがモノクロ液晶で確認できるそう。
ちなみにアクティビティアプリでは外部へのログの出力も可能になったそう。しっかり要望が叶っています。


そして注目のバッテリーの持ちの延長。サイズが小さくなってバッテリー的には不利ですが、エクステンドモードが追加され、エクステンドモード時はバッテリーの持ちが従来の2倍程度の3日程度に。
さらにモノクロ液晶のみを使うマルチタイムピースモードでは1ヶ月ものバッテリー寿命を実現。マルチタイムピースモードでは、気圧・方位・高度がモノクロ液晶で確認できます。これもデジタルプロトレックとして使えて良いですね。PRO TREK PRW-3000なども便利だったことを思い出しました。

どうせならモノクロ液晶とか電子ペーパーで良いので、各種計測値と現在地の地図が確認とトラックログの出力ができ、キビキビ動くとてもバッテリーが持つスマートウォッチとか作らないかなと妄想してみたり。いろいろ機能があっても使いこなせないという方も多かったので、よりシンプルで使いやすい製品が出ないかなと。


エクスステンドモードは、GPS機能をONにする時間を予め設定することでバッテリー消費を抑えるそう。
その他、ソフトウェア開発者に伺うと、メインCPUと消費電力の抑えられるサブCPUの処理の割当を工夫するといった地道なバッテリー消費の最適化も行っているそうです。


サイズが小さくなったことで、バンドも細く交換可能になりました。オプションでクロスバンドも発売されます。


幅23mmのスライド式バネ棒のバンドなら交換可能だそうです。残念ながら現状ではそういう仕様の交換バンドはあまり市販されていませんが、WSD-F30の発売でいろいろ出てくると良いですね。


ロケーションメモリーでのGPSトラックログはKMLファイルで相変らずなのは残念。写真の撮影位置の自動マッピングに使いたいので時間情報を入れてほしいとお願いしておきました。
YAMAPではGPXファイル出力に対応しているそう。

その他の各種アプリの使い勝手もいろいろと細かい点で改良されているそう。どれくらい使いやすくなっているか、パフォーマンスが良くなっているかは実際に使ってみないとわからないですけどね。
私の要望のバッテリーの持ちの改善、アクティビティログの出力には対応、GPSログの出力は非対応、動作の改善は不明というところですね。かなり良くなった印象です。

気になったWSD-F30のソフトウェア改良を受けてWSD-F20のソフトウェアのアップデートはないのか聞いてみたところ、時期は未定だがきっとやるとおっしゃってました。これも期待したいですね。
でも、やはりモノクロ液晶表示などは改良されないので、WSD-F30を買うべきかな。


株式会社ヤマップ 代表取締役 春山慶彦氏によるYAMAPに込めた想いについてのトークセッションもありました。


YAMAP開発のきっかけはスマートフォンという道具に可能性を感じたから。
アラスカに住みGPSに命を救われたという体験を持つ春山氏はGPSと通信が結びついたスマートフォンというデバイスに興味を持った。言語を切り替えるだけで世界共通に使えつながる。
さらに通信できない場所でもオフラインで使え、通信ができるようになったらそのデータを送信するようなオフラインtoオンラインのアプリケーションに可能性を感じた。


登山アプリを作りたいという想いが最初からあった訳ではなく、現代社会の課題を解決したいというのがアプリ開発の動機。日本社会の最大の課題は身体を使っていないこと。本来あるべき姿である身体を使うことにつながる、都市に住む人が自然に触れるためのアプリケーションとして開発したのがYAMAPだそう。


YAMAPを開発した時、単なるツールとしてのアプリだけでなくコミュニティサイトを作ったのが良かった。
自然とつながるためにはスマートフォンは邪魔になる。自分の位置を確認したいときに使う道具であり、それ以外は自然を5感で感じてほしい。
CASIO PRO TREK Smartはまさにこういった用途に適したツールなのでYAMAPアプリケーションを提供している。

YAMAP開発に込めた思いが良くわかって興味深い話でした。人が自然に親しみ自然とつながることを「命を外に開く」と表現されていたのがとても印象的でした。


WSD-F30を先行体験されたブロガーさんからのライトニングトークもありました。
ロベルト本郷三丁目さんからは、バッテリーの持ちに関して検証。通常モードだと実感できないがエクステンドモードでは大幅な改善が実感できた。充電コネクタが外れる問題も専用充電フォルダーで解決。バッテリーの持ちがよくなったので自信をもって人にも勧めることができる。という話が。


GLOBEさんからは、小型化したサイズ感が女性にもフィットする。バンドも良い。


中川マナブさんからも、日常使いでも目立たないサイズ感が良い。モノクロ液晶でもアクティビティが分かる点が良い。タウンユースでも使えるという話がありました。


今までネックだったバッテリーの持ちなどの問題が解決し、デザイン的にもスマートになり、ようやくアウトドアスマートウォッチとして満足度の高い製品が完成した感じがします。実直にユーザの意見を聞いて製品に反映する努力を続けているカシオさんだからこそ。


でも、使い勝手などまだまだ改善要望などはあるので、ユーザの声でますます進化を続けてほしいなと思います。


カシオの皆様、参加の皆様、貴重な機会をありがとうございました。

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