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NICT主催の第15回情報通信ベンチャービジネスプラン発表会に参加してきました。さすがに全国から選抜されたベンチャービジネスプランだけあってとても刺激的でした。数年前にも参加したことがあるのですが、発表内容が飛躍的に良くなっていて驚きました。


大賞は株式会社Gclueの「iOS連携ハードプラットフォーム」。iOS/Androidのスマートフォンと連携する基盤をベースに、モーター制御などの機能基盤、各種センサーの基盤などをコンポーネント化し、それらを組み合わすだけで簡単にスマートフォンと連携するハードウェアを作る事ができるプラットフォームにするそうです。レーザーカッター、3Dプリンタ、カッティングマシーンなどを備える工房Fab@Aizuも用意。1日でiPhone操作のロボットカーとかワカサギ釣りロボットとかと言ったハードが制作できるのだとか。
これらでニッチなおもちゃやキットを作成してもらい、オンラインショップで販売、印税を支払うオープンソースコミュニティOpen Source Omocha (oSo)の立ち上げも考えているとか。
私もこれが一番面白いと思いました。
会場参加者の投票で決まるオーディエンス賞は株式会社リーボの「こでかけ(超小型電気自動車のカーシェアリングシステム) 」。自動車の利用のほとんどが10km以内、1.32人での利用なので、超小型EVのニーズはあるとおもうが、購入には至らない。ならば超小型EVのカーシェアリングシステムをいち早く実現しようとワンウェイ利用をターゲットにスマホで3ステップ(アカウント作成、予約、電源オン)で利用可能なシステムを構築して、福岡で実験中だとか。本命の2人乗りEVの商用化はまだこれからなので、それまでは実証実験などを行い、パッケージ化していくとか。
一番面白いプレゼンで良かったです。交通革命というビジョンを掲げスピード感を持ってやられているのはまさにベンチャーですね。
有限会社アグリフューチャーの「農園利用方式ゲーミフィケーション農業」は、不耕作地にパイプハウスを建て貸し農園にして区画貸しするというものですが、専用SNSで現地に行かなくても農場の様子を確認したり、管理人に作業を依頼したりでき、貸し農園利用を促進する。利回り型のコインパークのようなビジネスにできるのだとか。
株式会社間チルダの「ARART STAND」は、マーカレスARだが、デザイナー、アニメーター、クリエイターと組み、見ていて気持ちの良い(違和感無く絵が動き出す)ARを実現。ARのプラットフォームを目指しているそう。
株式会社シュアールの「『Slinto』プロジェクト(「ソーシャル」×「ICTクラウド」×「手話」)の世界的展開」では、今まで手話を学んだり、手話を使ったICTの利用が難しかったところを、手話キーボード、手話辞典などでバリアフリー化/世界標準を目指すプロジェクト。手話ユーザのチカラでYouTubeやFacebook, Quoraなどを使って手話のWikipediaを目指しているそう。
株式会社アクロスソリューションズの「流通業を変える新しい「しくみ」」は、スマートフォンを使った簡単な受発注システムMOSで、EDIが導入できない店舗の電話/FAX受注の置き換えを狙う。
株式会社喜乃紀の「おさんぽフォト」は、親と子がスマホで写真を撮りながら、親の目線、子の目線で街の安心安全を確認し、地図上で共有。万が一に備える。
ソフネットジャパン株式会社の「完全クラウド型のデジタルサイネージシステム「CYBER-Signage(サイバーサイネージ)」」は、Androidステックを差したディスプレイ+無線ルータをデジタルサイネージとして使うが、写真/動画/テロップ等の直感的なコンテンツ配置、配信スケジュール管理などがWeb上ですべてユーザができるシステム。
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去年の大賞、特別賞の発表もありました。
花咲けピクチャーズSTYLE SHAREは、同社のアバター事業とファッションソリューション事業の強みを活かし、EC用のアパレルを着せ替え出来るシステムを構築。着せ替え用の商品写真を撮影しなくて良いのが特長。PCやスマートフォンで利用できるコミュニティサイトやB2Bサイト、O2Oへの展開などを考えているそう。
株式会社シェアウィズのShareWizは、RPGのように学習を進められるレクチャー投稿型無料学習サイト。地図を進むように学習が進められるので、次に学習すべきことが分かりやすく、地図を開拓して行く楽しみがある。学習コンテンツはユーザが自分が持っている知識を動画、テキスト、演習問題などで簡単に投稿できるそう。
さらに前日行われた起業家甲子園の受賞チームのプレゼンもありました。こちらはとても若くて元気なプレゼンが印象的でした。
「チーム☆ひとりでできるもん」(電気通信大学大学院)は、ソーシャルコードリーディングプラットフォームCODE LIBRARYをプレゼン。プログラミングはコードを読む事で上達するが、他人のコードを読むのは難しい。技術書は新しい技術をすぐに学べない、知りたいところだけ学べないという問題を解決する上級者から初心者への知識の伝達の新しい仕組みを作る。CodeLibraryLiteを公開している。
「ShinBunet」(沖縄工業高等専門学校)は、デジタルデバイドを解消する仕組み。新聞上の手をかざした部分に関するネット上の記事や画像、用語解説、クチコミなどをタブレットに表示するシステムを開発。PCとカメラを使って、手や新聞上の文字などを認識して、ネットを検索し、自動的に新聞風の段組みにしてタブレット上に表示するそう。
どれも発表がとても興味深く刺激的でした。


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