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10/19-20は、甘党大王さんのお誘いで、ブロガー仲間と(株)丸二主催の加子母(かしも)森林エコツアーに招待していただきました。
(株)丸二は吉祥寺の建設会社ですが、加子母森林組合やその他の連携者と農商工連携認定事業『複層林を育てる産地直送「総ひのき木造住宅」販売システム開発』を行っています。このツアーもその一環で開催されているもので、林業の現状や森を守るための努力、課題と打破するための商品開発などを学ぶことができました。
写真・動画はすべてFUJIFILM X-M1で撮影。


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加子母裏木曽国有林は、ちょうど今年行われている伊勢神宮の式年遷宮で使われる御神木を出すひのきの名産地の一つです。(予定では神宮備林もツアーで訪れる予定でしたが、雨のため残念ながら見ることは出来ませんでした)
日本の森は戦後に植林された人工の森林が多いそうですが、人工の森林は間伐しないと鬱蒼としてしまい、地上に日が射さず草木や生物が育たず、保水力も低下し土砂崩れが起こりやすくなったりするそうです。しかし、間伐するにもコストがかかり間伐材を運んでも運送費も回収できないような価格でしか売れなかったりということで、手入れされていない森林が多くなっているのだとか。
その間伐材を有効利用利用して、森林をずっと循環していける複層林に整備していこうとしているのが加子母森林組合で、(株)丸二はその加子母ひのきの間伐材を使った総ひのき木造住宅の販売やツアーによるコミュニティ作りを行われているということです。
加子母の森はたしかに背の高い木々と若い背の低い木々が共存しており、日のひかりも地面までしっかり届く明るい森でした。
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キツツキの空けた穴にリスなどが住みついているそうです。
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坂本龍一さんが代表理事を務める森林保全団体「モア・トゥリーズ」により「加子母森林組合」が「モア・トゥリーズの森」に認定されたそう。
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これは自然に生えていたひのきの1年生。苗は畑で育てた方が生育が良いそうで、畑で育てて植林しているそうです。苗木が小さいうちは雑草を刈り払わないとちゃんと育たないし、大きくなってもツルを切ったり、枝を落としたりする必要があり、まっすぐで節の無い良い木材を育てるのは手間がかかるそう。
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そして必要なのが間伐作業。最初から間隔をあけて植林すると、丸くてまっすぐな木が育たないのだとか。
ツアーでは、森林組合長自ら伐採の実演を行っていただきました。
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チェーンソーを使って受け口を作り、杭を打ち込んだり、結構大変そうでしたが、決めた方角に倒れました。

伐採の様子は動画でどうぞ。ちょっと後のプレカット加工の動画も入っていますがw
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枝を払い、用途に応じた長さに切って丸太にします。玉切り作業というそう。
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丸太の皮は簡単にはがれ、嘗めてみるとかすかな甘みがありました。
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切り取った丸太は木材市場へ。木の種類や長さ、太さ、品質などで仕分けされるそうです。
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杉(左)とひのき(右)。
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かなり太い木は別ですが、多くの丸太は驚くほど安い感じ。
日本のひのきや杉はとても高いイメージだったのに意外でした。海外の安い木材の利用が多く、日本の木があまり使われていないのが問題とか。
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丸太は製材され乾燥されますが、乾燥も結構難しいとか。自然乾燥だと1年くらいかかるし、人工乾燥だと変色や内部のひび割れが起こりやすいとか。
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ここでは乾燥の実験も行われていました。ビニールハウスの中で条件を色々変えてヒビわれなどを調べたり、
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直射日光が当たらないようにしたりしていました。
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加子母のひのきは淡いピンク色なのが特長ですが、これも高音乾燥すると茶色っぽくなるそう。
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木材は現場での組み立て用に用途に応じたプレカット加工まで行われます。
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プログラムである程度は自動的に機械で加工されるそう。この機械は20年くらい使っておりもう交換部品がないのだとか。
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細かな部分は人手で仕上げ。
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そして建材として利用されます。写真はかしもひのきの家。宿泊させていただきましたが、ひのきの良い香りがして癒されました。
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ひのきのお風呂も。憧れですね。
建材とならない径の小さな丸太は林道の草おさえに利用されたり、曲がった丸太は合板にしたり。おがくずも牛舎の敷き藁の代わりに使われたり、それを堆肥として野菜栽培されたりと有効利用されているそうです。圧縮加工してブリケット(薪)にしたりも。
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ひのきの葉からガスやオイルを抽出して商品化するようなこともされているそうです。
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ガスはゼオライトに吸収させ鮮度保持材として使えるとか。
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オイルはカビなどに効果があるそう。
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モクモクセンターでひのきで作られた様々な工芸品も販売されていました。そして驚きなのがとても安いということ。良い香りがしてとても軽量で硬くも柔らかくもないヒノキはとても色々な加工品に使えそうですね。
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割り箸にも「使えば使うほど、日本の森を再生する「ワリバシ」です。」の文字が。
木材は使うと自然破壊というイメージがありましたが、日本の間伐材はどんどん使う方が日本の森を守ることに繋がるということを改めて知ることができました。
また、(株)丸二や加子母森林組合の皆さんが、工夫や啓蒙で林業を守り、それが日本の森を守るという信念で地道な活動をさせていることに感動しました。
読んでいただいた方、ぜひ日本の木、森に興味を持っていただいて、こういった話を広げていただければと思います。皆で日本のヒノキ、木材をもっと使って、日本の森が循環し継続する森になるようにしましょう!
その2へ続く。

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