昨日のAMNの「IXYはついに高感度領域へ!」キヤノンIXY 30S ブロガーミーティング で聞いたIXY 30Sのデザインのこだわりについて書きたいと思います。IXY 30Sの作例などについては前回記事を参照してください。
前回記事にも書きましたが、このIXY 30Sは一眼レフでも使われているDIGIC 4搭載で、このパワフルな高速エンジンを搭載するということでデザイナーさんが着想したのがスーパーカーだそうです。
コンパクトなスーパーカーということでモデルとして考えたのが、「ランボルギーニ・ガヤルド」だそうです。デザイナーさんが「スーパーカー世代」ということで、こだわりのある大人の男性をターゲットに、「スタイリッシュ」という表現に留まらず、シビれる「カッコイイ」、男心をくすぐる媚びないデザインを目指したそうです。
そして最初のキースケッチがこれ。スーパーカーをイメージした流線型のフォルムにカッコ良さを込めています。
これを元にディテールを詰め、少し柔らかくしたデザインがこれらしいです。この段階で、製品とほとんど変わっていないことからかなりデザインにこだわって実現したのが分かります。
スケッチから起こしたファーストモック。
最終モックもほとんど変わっていません。
色にもこだわり、スーパーカーのようなリフレクションを再現するために超光沢塗装で質感がうまく感じられるようになっています。
塗装もかなり手間をかけて日本の塗装技術だから再現できる色を出しているとか。
キーとなるカラーは「白」で、青白くならないように白塗装の上にさらに乳白色を塗装したりと4コートもしているとか。
黒は白と対象色となる色でこちらはつや消しクリアコートをしているそうです。
初めはこの2色だけだったそうですが、マーケティングから色を追加して欲しいということから黄や赤を追加し、結果としてこれらの色がスーパーカーの世界観を作りだすのに貢献したとか。
IXYといえば「サークル&ボックス」つまり、箱型の筐体にレンズのサークルが印象的なデザインコンセプトを初代から守っています。
今回の30SはIXYの新たな段階を作るエッジの効いたモデルとして考えており、サークルの部分をリングに変更したそうです。へーって感じですが、このリングを実現するにもリングを貼り付けるだけでは強度が足りないので、ステンレス板金を2枚重ねて実現しているのだとか。
スーパーカーは非対称じゃだめとかということで、上面と同じ流線型のデザインが底面まで施されています。この電池蓋のところの色再現とかもこだわりの点だそうです。本当はフラッシュもヘッドライトをイメージしてもう一つ欲しかったとかw
ちなみに、DIGIC 4は高速なだけに熱も持つそうで、その排熱のために三脚穴を亜鉛ダイキャストにしてヒートシンクで空冷しているのだとか。
この流線型(平行四辺形)のデザインは単に見かけだけでなく、右手で握った時のフィット感がとても良くなっています。
端子カバーにまでこだわっており、カバーの溝はリア・ディフューザーをイメージし、かつ開けやすくなってます。
スピーカー穴はフロントグリルをイメージしたハニカム状の穴になっているとか。
ジョグホイールはかなり快適に回るのですが、凹形状は車のインテーク形状を意識しているのだとか。
別売りの革ケースも本体色に合わせかなり光沢のある鮮やかなカラーになっています。
IXY 30Sは本体の機能もすごいですが、コンパクトデジカメにこれだけこだわったデザインをしてかつ実用的だとは・・・
私も以前はIXY DIGITAL 50や800ISを愛用していたのですが、手ぶれ補正や暗所性能などが他社の方が良く感じたので最近は使っていませんでした。
PowerShot S90でCANONもようやく欲しいの出してきたなと思っていたらIXYサイズでこれだけこだわりのデザインと機能でまとめ上げるとは。恐るべし。
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