IMG_5856.JPGモノフェローズとしてのレビュー第3弾です。今度はWillViiよりネットワークTVボックスSONY BRX-NT1をお借りしました。
次世代DVDフォーマットがBlu-rayに決まる中、もう一つの対抗馬(というかパラダイムシフト)として注目されつつもなかなか普及しないインターネットを使ったテレビ向け映像サービス。かなり前からサービスを開始しており私もGEO@チャンネル等の2つのサービスの無料お試しを数年前に経験しましたが、操作性、コンテンツ数、画質のどれも満足のいく物ではありませんでした。
最近AppleTVがハイビジョンの映画配信に対応するとか、アクトビラもアクトビラ ビデオ フルでハイビジョンコンテンツ配信を始めたとかで、状況が変わってきたのかといまどきのVODを試すため、SONYのネットワークTVボックスBRX-NT1を使ってみました。

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BRX-NT1はブラビアのオプションのような売り方をしていますが、ブラビア以外のTVと接続してインターネット映像サービスを楽しむことができます。ただし、映像はHDMIかD4出力のみ。コンポジットやS端子での出力はありませんので、HDMIまたはD4入力があるような最近の薄型TVしか相手にしない割り切りのようです(コピー防止のためかも知れませんが)。おかげで非常にコンパクトな筐体で背面端子もシンプルです。
うちはHDMI未対応の薄型TVなので、映像はD4出力でコンポーネント端子で、音声はHDMI出力でAVアンプSR7002に入力しました。HDMI対応TVならHDMIケーブルの接続だけでOKで簡単ですね。もちろんLANケーブルや電源ケーブルも接続する必要がありますが。(以前のサービスにあったようなIPv6を通すための接続とか面倒なことも特になさそう)
ブラビアならTVの背面に設置することもできるようです。

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電源を入れると現在日時の設定画面が表示され、設定するとPS3でおなじみのXMBのメニュー画面が表示されます。ネットワーク接続を確認し、一度電源を切ろうとするとソフトウェアアップデートが始まりました(アップデート中の%表示はかなり適当です)。
もう一度電源を入れると、メニューが変わっていました。以下、ソフトウェアバージョンは1.10で、2/23時点の情報になります。

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メインメニュー(アイコン)は設定、ビデオ、TV、ネットワークの4つです。
IMG_5871.JPGビデオ、TVにあるオンデマンドTVは2月中旬開始予定?ということで残念ながら使えないみたいです。
ここでXMBメニューの戻ろうと戻るボタンを押しても戻らない。各サービスから抜けてXMBメニューにホームボタンを押さないと戻れないというのは少し使いにくいと思いました。(気持ちは分からないでもないですが。)

VODサービスとして使えるのはいまのところ、アクトビラGyaO NEXTGyaOクラビット・アリーナになります。
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アクトビラ(acTVila)は最近の薄型TVなら標準搭載ですが、アクトビラベーシックのみ対応のものが多く、アクトビラ ビデオ/ビデオ フル対応のものは松下、ソニーの一部機種だったりします。このBRX-NT1を使えばアクトビラ ビデオ フルを楽しむことができます。
メニュー画面は内蔵ブラウザを使っているようですが、レンダリング性能がいまいちで描画に少し時間が掛かったり、操作にタイムラグがあったりでやはり操作性が良いとは言い難いですね(昔のVODよりはましになっていますが)。特に、セキュリティで保護されているページやそうでないページに遷移するときにいちいち確認を求められて、しかもはじめは「いいえ」になっているので、「はい」を選んでボタンを押すという本来必要のない操作を求められるのが面倒ですね。これはアクトビラに限ったことではなく他のサービスでもそうです。

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無料の物でも高画質の映像が結構揃っています。コンテンツを再生しましたが、ハイビジョンで綺麗に表示される物の途切れ途切れになっています。なぜだろうとスピードテストをしてみるとフレッツ向けでは33Mbps以上出ているのにISP向けの診断では4Mbps位しか出ていません。ルータを再起動すると30Mbps程度になり、ハイビジョンの画像も綺麗に再生できました。こんな事もあるのですね。
ハイビジョンコンテンツはH.264コーディックで8Mbps以下に圧縮されているようで、地デジやBSデジタルに比べると輪郭のボケ等が気になります。

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コンテンツは停止したところから再生できるようになっています。ただし早送り、巻き戻しはできないようでした。
ハイビジョンコンテンツはプロジェクターで100インチに投影しても良い感じです。

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有料コンテンツの購入時は、動作確認用の映像でちゃんと再生できるか確認できるようになっています(確認をパスすることもできます)。
事前の会員登録等なしに、コンテンツ毎にクレジットカード等で購入する感覚で購入可能です。クレジットカード情報等の入力は面倒ですが、記憶しておくこともできるようです(途中でキャンセルして、まだ購入していませんが)。
有料コンテンツは様々なコンテンツプロバイダから提供されていることもあり、かなりの品揃えになっています。試しに少しだけ無料視聴してみるなんてことができたらより良いのですが、今はできないようです。

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GyaOはパソコンでの無料配信同様、配信無料の代わりに始めに少しCMが入ります。見てみた動画はWMV9(640×480)でしたが、テレビでみるとパソコンより綺麗に見えます。何と言っても音がAVアンプで聴くと断然良いです。メインメニューでプロモーション動画が次々に流れるのもどんな画像があるか分かるので良いと思います。

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GyaO NEXTは視聴登録と月額利用料が必要になります。お借りしたBRX-NT1はデモ機としてすでに登録されていました。画質はGyaOと余り変わらないWMV9AP(720×480)でした。

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クラビットアリーナは、少しコンテンツの傾向が違いようで、海外のドラマを多く揃えているようです。
シリーズ物の1話だけ無料と言った感じで気に入ったら2話以降を購入といった視聴が可能になります。
はじめもの凄く小さく再生されて驚きましたが、オプションから再生サイズを変更することで大きくすることができます。

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ネットのところにはeyeVio HDチャンネルがありました。コンテンツ数は33件と少ないですが、ハイビジョン(H.264 1280×720)のコンテンツが再生されます。ただ一部のコンテンツで常に途切れ途切れになってしまいました。スピードテストしても問題なしなのでサーバ側の問題かな。

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もちろんブラウザでネットを見ることもできます。ただリモコンでの操作になるため、その使い勝手はかなり悪いです。Wiiのインターネットチャネルの方がずっと使いやすいです。
今までVODサービス毎にSTBが必要だったりしたのがこれ一台で様々なVODサービスに対応できるというのは良いですね。コンテンツ数も新作を除きかなり揃ってきており、画質もハイビジョンのVODはDVDをかなり越える満足度なので、HD映像を見たいときに見ることができるというのはうれしいです。
残る問題はやはり操作性ですね。昔と余り変わらずもっさりとしたリモコンでのブラウザ操作がストレスになります。いらないブラウザのメッセージをいちいち確認させるのは論外ですが、もっとサクサク動かないとコンテンツを探そうと言う気にならないですね。
その点、AppleTVの操作はシンプルながらもサクサク動いたり、エフェクトがあったりして触っていて気持ち良いです。HD映画レンタルも米国で発表されていることですし、日本でもこのままだったら音楽配信同様、Appleに牛耳られるかもしれません。
AppleTVのように操作を洗練・制約することで、もっとサクサク動かすことができるのではないでしょうか?
もしくは、このBRX-NT1の機能をPS3に搭載できないのでしょうか?ネット、ブラウザ、動画再生の機能など必要となる機能をすでにPS3は持っていますし、Cellならもっとサクサク動かすことが可能でしょう。
最後は願望になってしまいましたが、操作性を除けば光回線の普及でVODサービスも現実的になってきておりBRX-NT1一台で様々なVODサービスを楽しめます。まだ少しのコンテンツしか見ていないので貸し出し期間楽しんでみたいと思います。

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