9/12は日本ビクターのウッドコーンオーディオシステムのモノフェローズイベントに参加してきました。実は以前もウッドコーンスピーカーEX-AR3のブロガーイベントに参加してそのこだわりを伺ったことがあるのですが、AR7でもさらに進化したとか。
長い試行錯誤のすえ理想に近い響きになる木でスピーカーのコーンを実現したという話は前回の記事を見ていただくとして、今回はさらに進化した部分について書きたいと思います。(主にA1との比較だったのでAR3も同等の部分もあるかも)
まずはスピーカーコーンですが、写真のように異方性振動板という羽根のようなものがついています。これは木が繊維方向の振動伝搬速度は速く、その直交方向は遅いという性質を持つためこの羽根を付けることで伝搬速度のバランスを取り、より広がりをもつようにしたとのことです。
磁気回路にもアルミショートリング(つまんでいるもの)を追加。これで何が変わるのかは不明w。
ボイスコイルも従来の紙製のものからウッドボビンにすることで振動板に力が伝搬しより大きな音圧を得ることができたそうです。強度も紙に比べて2倍ちかくあるそうです。
このウッドボビンは透けて見えるほど薄い80μmのウッドシートを加工して実現しています。
エンクロージャーの吸音材もAR3はチェリーだったのが、AR7ではメイプルになっているとか。
プレーヤーユニットの天板もAR3でもこのように筋を入れて振動を抑えていたのですが、
AR7では木製の天板にして、余分な振動を一切なくしています。
こうして進化したEX-AR7で音楽を試聴してみました。AR3のときもかなり良い音で感動しましたが、AR7もさらに進化した感じです。音の広がりがかなり増しています(A1と聞き比べた感じですが)。様々なジャンルの曲を試聴しましたが、どれも心地よく聴くことができました。特に弦楽器系のアコーステックな響きや歌声などはかなり鳥肌ものです。
K2テクノロジーというのが搭載されており、デジタル圧縮された音源から原音に近い音を補完して再現することができ、CDやmp3等の音源用にそれぞれモードがあったりします。このK2がオンとオフではかなり聴こえ方に違いを感じました(もちろんオンの方が豊かな音がした)。この機能に気付かずオフで聴いている人はこんなものかと感じてしまうかもしれないので、音源に合わせて自動的にオンにして、不要なら切れる方が親切かなと感じました。
まあ、大きな音を出せば大抵よく聞こえるものですが、比較的コンパクトなスピーカーなのに大音量を出してもバランスの崩れもなく、まさに楽器のように伸び伸びと鳴っていました。
逆に小さな音ではある程度よりも小さいとあまりいい音とは感じなくなってしまうので、大きな音が全く出せないような環境では少しもったいないかな。
もちろんコンパクトなスピーカーなので、サブウーハーのような低音は出せないのが残念
。うちではTVや映画を観るときにいつもAVアンプをつかってサラウンドで視聴しているので、こういったコンポーネントに使えるとよさそうな感じがします。
開発者のこだわりからビクターの「原音探求」という精神をとても感じることができました。日本ビクター、WillVii、モノフェローズの皆様ありがとうございました。
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