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新型コロナウイルスの影響で今までにない状況になって、特に中小企業や個人経営など、どうすべきか迷うときに一つの判断基準になるのが管理会計の考え方。でもこれが、専門用語や計算ばかりで分かりづらい…。
私は会社に入社したときに研修で勉強したりしましたが、今はそこまで面倒見てくれなかったり、中小だとそもそも分かっている人が少なかったりするので、これからビジネスや個人で活躍したいと思っている人は自ら勉強しておいたほうが良いと思います。
6/27に発売になった「マンガでわかる管理会計 はじめてでもわかる儲けのからくり」を献本していただきましたが、管理会計の考え方を学ぶきっかけを与えてくれる、ハードル低めな本としておすすめできると思いました。

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「マンガでわかる」とあるように、さくら製菓の経営における様々な課題を高2の娘の佐藤桃子さんが会計事務所代表の鮎川百合さんに教えてもらいながら管理会計で解決するというストーリー仕立てで話が展開します。お菓子づくりの好きでも数字に弱い社長が会社を存続し、お菓子づくりを続けるために、娘が奮闘します。

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解決する課題は、下記のような事業経営していれば直面する様々な問題。これらを管理会計というツールで明確に白黒つけていきます。
・原価割れでも横浜スイーツフェアへ出品すべきか
・さくら饅頭かさくら最中かどちらに力を入れるべきか
・さくら羊羹を黒字にするには、さらに借金を返済するには、どのくらい販売しないといけないか
・販売促進のためには、割引すべきか、おまけすべきか
・新横浜工場を黒字化するためには、どうやってコストダウンするか
・新規事業のために設備投資すべきか外注すべきか
・投資の回収可能性はどう判断するか
・銀座店から撤退すべきか
具体的にこういう課題のときにこういう考え方が使えるということが分かりやすく実践的になっているのが良いですね。

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マンガと言っても難しい専門用語が沢山出てくることには変わりませんが、特に変動と固定に分ける考え方と判断が分かれるポイントとなる分岐点という考え方が分かりやすく理解できるので、色々な指標がこの考え方に基づいていることがわかれば理解が進むと思います。
さらにキャッシュフローや財務会計との違いなどについても学べますね。

サラリーマンとして働いていると一部の人以外あまり経営や会計について考えないかもしれませんが、ポストコロナ時代、より多くの人がプロフェッショナルとなって自らマネジメントをして事業を大きくしていく時代になって行くかもしれません。会社に所属しようが個人事業主になろうが、自分がしたいことを継続して大きくするための術として、多くの若い人に読んでもらいたい一冊です。

オーム社: マンガでわかる管理会計 はじめてでもわかる儲けのからくり(試し読みもできます)