Cerevoは2007年4月に岩佐琢磨氏によって立ち上げられた日本の家電ベンチャーの草分け的存在。Consumer Electronics(家電)をRevolution(革新)するという思いで、大手家電メーカーが造らない製品を次々と生み出しています。
今イチオシの、複数のHDMIソースを切り替えテレビ放送のような演出のライブ配信を可能とするHDMIスイッチャーLiveWedgeを見せていただきました。
Cerevoの岩佐代表取締役。以前より様々なイベント(一時期、仕事でも)お世話になっています。
Cerevoは65名の社員を抱えるようになっており、その80%は技術者で日本を代表するメーカー出身の方々なのだとか。そんなCerevoが目指すのがグローバルニッチ。日本だけでなくグローバルでニーズがあるが、そこしか作っていないというような商品を生み出すようにしているそう。
簡単にライブ配信できる手のひらサイズのハードウェアLiveShellシリーズのヒット(1万台以上販売)を受けて、さらにプロも唸るライブ配信を実現することを目指して開発されたのがLiveWedge。
HDMI入力を4系統(と1系統の音声入力)、HDMI出力を2系統(1つはプレビュー用)持っており、4つのHDMIソースのリアルタイム合成やスイッチングを可能としています。
PinP(ピクチャーインピクチャー:画面の一部にウィンドウを表示してその中に他のソースを表示)、クロマキー合成(背景を他の映像に差し替え)、ワイプやフェードによる画面切り替えなどの多彩な合成やスイッチングを可能としています。
映像はHDMI出力の他、ライブ配信したりやSDカードに録画も可能。
その多彩な操作を簡単にするのがタブレットアプリ。
出力ソースの選択やPinPの位置、フェードの度合いなどタッチで簡単に操作できるようになっています。
タブレットはWiFi接続なので、LiveWedgeから離れた位置で操作可能。出演者自らスイッチング操作できるので、別途スタッフがいなくてもライブ配信(生放送)に使えたりしますね。
今までiOS版アプリのみだったのが、6/30よりAndroid版のベータアプリも登場。まだ機能はiOS版に比べて限定的ですが、Andoridタブレットでも操作可能になります。
LiveWedge本体でも操作可能で、4つ並んでいるボタンを押して右のダイヤルでフェードをコントロールしたり、2回押しで決められたスピードで切り替えたりということができるそう。
HDMIがつながればビデオカメラもパソコンもゲーム機もつなげることができます。
複数カメラでのイベント中継やPCと講演者を切り替えてのプレゼンはもちろん、自撮り付きゲーム実況、PCに表示したライブ配信を切り替え、VJ、ライブ映像に3Dキャラクターを合成して配信などなど様々な用途に使えそうですね。
Cerevoスタッフには単なるHDMI切り替え装置として使っている人もいるそう。普通のHDMI切替器と比べると切り替えがとても早いし、PinPなどもできるのが良いですが、HDCP(著作権保護)には対応していないので、テレビ放送やBD等のコンテンツは合成することはできません(そもそもそんなソースを配信しちゃいけない)し、構造上ARCやCECもうまくいかない感じがする(試したわけではない)ので、ホームシアター用途には向かないかな。
実は、このプレゼンテーションや体験が行われたのは「オープンプレスカンファレンス」という、AMNが立ち上げたブロガーやソーシャルメディア発信者も対象したプレス発表会なのですが、このオープンプレスカンファレンス自体もLiveWedgeを使ってライブ配信されていました。
カメラとPC画面の切り替えにLiveWedgeが使われていました。音声はマイクの音声かな。
ちなみにライブ配信自体はLiveWedgeでなく、LiveShell Proが使われていました。
エンコーダーの制約でLiveWedgeのライブ配信機能を使うとタブレットでのプレビューができなくなるそうですね。HDMIプレビューを使えばプレビューは見えるみたいです。このあたりの制約が少し分かりづらいかな。
配信映像を見ていただければ、どんな風に切り替わるかなどが分かるかと思います。
Cerevoでは今でも10以上の製品開発を行っているとか。これからもグローバルニッチなユニークな製品の開発に期待しています。
ピンバック: 技術がなくても想いがあればカタチにできる DMM.makeクラウドソーシング #プレカン | Digital Life Innovator
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