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Gemini CLIは、Googleが開発したオープンソースのコマンドラインインターフェース(CLI)ツールで、大規模言語モデル「Gemini 2.5 Pro」をターミナルから直接利用できるAIエージェントです。Apache 2.0ライセンスの下で公開されており、個人利用では1分あたり60リクエスト、1日あたり1,000リクエストまで無料で使用可能ということで話題になっていますね。
私も遅ればせながら試してみました。

Gemini CLIのインストール

この記事はmacOSでの利用ですが、Windowsなどでも同じ様に利用できます。
まずはNode.js18以降が必要になりますので、入っていなければインストールまたはアップデートします。ターミナルで下記を実行して、v18以上になっていれば準備OKです。

node -v

続いて、ターミナルで下記コマンドを実行します。

sudo npm install -g @google/gemini-cli

インストールが完了したら起動します。

gemini

最初はテーマの選択と

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Google認証の方法を選択します。Googleアカウントでの認証か、Gemini API Keyの利用、Vertex AIの利用が選択できますが、テストなので、Googleアカウントでの認証を選びました。

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このあと、ブラウザでGoogle認証を行い、ログインすれば利用できるようになります。

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Type your message or @path/to/file と書かれているところにAIへの指示を書けば返答があります。もちろん日本語でOK。
Gemini 2.5 Pro なので、かなり賢いですね。@の後にパスを書くことでファイルへのアクセスも可能です。

VSCode+Gemini CLIでプログラミング

設計

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VSCode内のターミナルでGemini CLIを使うとかなり面白いですね。空のフォルダで、作りたいものを日本語で書き、設計書を書くように指示。ここでは下記のような指示をしてみました。

ブラウザ上で遊べるゲームをAIで生成するWEBサービスを開発します。ユーザーはGemini API キーを設定し、ゲームの概要を入力して生成ボタンを押すと、Javascriptが生成されます。プロンプトにはゲームの概要以外にもスタートやストップのボタンなどの基本的なUIを含むようにします。ゲーム画面は画面の2/3を使うようにします。フレームワークは適切なものを使って下さい。まずは設計書案を作成して下さい。
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結構しっかりした設計書が作成されました。確認して、そのまま進めるように指示。もちろん、修正を依頼することもできます。

テンプレート・ライブラリの準備

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コマンドの実行は確認を求めてきます。npmから始まるコマンドを自動で許可するようにすることもできます。

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プロジェクトの雛形を自動で作成し、ライブラリなどをインストールしてくれました。

コードの作成

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ファイルの編集も許可を求められます。自動で編集を許可するようにすることもできます。

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不要なファイルの削除。さすがにrmを自動許可するのは怖いので一度だけ許可。

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あっという間に開発完了。npm run devでサーバを起動。

デバッグ・コード修正

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ブラウザで確認するとエラーが発生しました。

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エラーの内容を伝えると、コードを解析して修正。

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一度では修正できませんでしたが、何度かで修正されました。

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画面が表示されました。

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Gemini APIキーを入れて、ゲームの概要を入れて、ゲームを生成ボタンを押すと、ステータスが表示されます。
Gemini APIキー入力もパスワード入力風に隠されているのもちゃんとしていますね。
しかし、生成ボタンを押しても何も表示されないので、その旨を伝えると、

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デバック用のコードが追加され、コンソールログを確認するように言われました。

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コンソールログをコピーして、伝えると、コードが修正され、

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ようやくゲーム画面が表示されました。ちなみにゲームのJavascriptの生成に使われているのは、Gemini 1.5 Flashなので、それほど賢くないです。
ここではボタンが表示されず、ゲームがスタートできませんでした。

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Gemini CLIに伝えると、プログラム中のプロンプトを修正して、適切なコードが得られるようにしました。

実行

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ようやく動くようになりました。

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ゲームの概要を変更すると、ゲームの内容を変更もできます。

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ただ、Gemini 1.5 Flashの限界か、上手く動かないのも多かったです。おそらくプログラムで使用しているAIモデルをより良いものに変更したら動くようになると思います。(Gemini 2.0 Flashに変更したら少し賢くなりました)

機能追加

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AIモデルを変更できるようにする、生成したコードを表示することを依頼したら、プログラムを修正してくれました。

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ちなみに概要の内容によってゲーム以外でも作ってくれますね。

Gemini AIでゲームを作るWebサイトをGemini CLIで開発するというメタなことをトライしてみましたが、Gemini 2.5 Proでは、設計書を書き、プロジェクトのテンプレートを用意して、ライブラリをインストール、設計書に従ってコードを書いて、デバックして、コードを修正して、追加の要望に従い、コードを変更するなどといったことがほぼ日本語の指示だけで簡単にできるというのは素晴らしいですね。
何かまた作ってみたいですね。生成されたコードなど見れば、プログラミングの勉強にも使えると思います。