Nero-AI-Video-Upscaler

ドラマで良く見る低解像な監視カメラの映像を非常にクリアに高解像度化して犯人を特定するというのは、ほぼフィクションだと思いますが、生成AIの力で映像をある程度高解像度化するというのは実用的になってきました。
この度、ディスク書き込みソフトNero Burning ROMで有名なNeroより、新開発の動画高画質化ソフト「Nero AI Video Upscaler」をレビュー用に提供いただきましたので、早速、低解像度な動画の高解像度化にチャレンジしてみました。

スクリーンショット (5)

まずは、低解像度な動画のサンプルとして、生成AIで作成した動画を使ってみました。Flux.1Devで画像生成して、FramePackで短い動画にしたものです。梅雨の季節なので紫陽花とポートレートをテーマに。
動画を読み込んで、AIモデル、拡大サイズ、フレームレートなどを選んでアップスケールを開始するだけで高解像度動画が作成できます。フレーム補間を行って、スローモーションを作成することも可能です。

左がオリジナルの動画(400×416)で右が4倍にアップスケールされた動画(1600×1664)です。
左も同じ大きさに単純に拡大されていますが、見比べればくっきり鮮明になっているのが分かるかと思います。
AI生成動画って、高解像な動画を生成するのが大変なので、あとから高解像度化するってのも良いですね。

スクリーンショット (6)

AIモデルはリアル向けアニメ向け顔の強化など用意されています。
プレビューを行うと、映像の真ん中の線を左右にずらすことで、オリジナルとアップスケール後を見比べられ、全体のアップスケール処理を行う前にその効果を確認することができます。

こちらも同じく生成AIで作成したアニメ風動画とそれをアップスケールしたもの。
ぼやけた線がとても鮮明になり、驚くほどきれいになりました。昔のアニメ作品をアップスケールで鮮明にするなどできそうですね。

Nero AI Video Upscaler 2025_06_17 0_33_42

アップスケール処理は処理開始するとキューに溜まって、順次処理されますので、多くの動画ファイルをキューにためて処理させることもできます。処理が終わったらコンピュータを自動的にシャットダウンすることも可能。

スクリーンショット (7)

今度は、16年前の2009年にCANON EX-Z450やCANON EX-FC100で撮影した480×380の動画をアップスケールしてみました。

スクリーンショット (9)

色の補正も行うことが可能です。

低解像度な動画のサンプルとしてかなり解像度の低いものを選んでみましたが、なかなか良い感じにアップスケールすることができました。
昔の思い出のビデオや大切なDVD動画など、Nero AI Video Upscalerで簡単にアップスケールして、高解像度動画として残しておくのが良いかもしれませんね。

Nero AI Video Upscaler(Windows版)
https://pcai.nero.com/video-upscaler